五月病につながる『過緊張』状態になっていませんか?
4月からの新生活、順調ですか? 新しい環境では緊張するのは当たり前。でもその緊張状態が抜けなくなってしまうと、危険なサイン!
「緊張しているとき人間は交感神経が働いている、いわゆる『テンパっている』状態。それが続くと『過緊張』という状態になって、リラックスを生む副交感神経への切り替えが難しくなってしまいます。仕事をしている日中の緊張が夜まで続いてしまい、興奮と不安で夜ふかししてしまったりと、どんどん疲れが溜まってしまうんです」
まずは下記チェックポイントに答えてみてください。チェックポイントに多く当てはまった人は、『過緊張』の疑いアリ!
・夜寝る時になっても、仕事のことが頭から離れず、しばしば考えこんでしまう。
・体は疲れているのに妙に頭が冴えて、なかなか寝付けないことが増えている。
・今まで起きたことがない早朝に目が覚めてしまい、そのまま眠れない。
・夜中に目覚める回数が増えた。またはうつらうつらと夢をよく見て熟睡しにくい。
・イライラ、不安を感じやすく、以前より攻撃的になった。
・時間に追われて焦っている感じがして落ち着かない。
・頭痛、動悸、ひどい肩こりなどに悩まされることが増えた。
・原因不明のひどい便秘・下痢・胃もたれ、耳鳴り、めまいなどがよく起きる。
奥田さん曰く、「遅刻が増えるなど、勤怠の乱れもチェックポイントですね。朝目覚めが悪かったり、身の回りのことが億劫になってくるので、遅刻が増えてくると注意」とも。
「ストレス解消が上手な人は、みなさん自分の心のエネルギーに敏感ですよね。自分の心に素直に行動されるんです。周りから見るとある意味ちょっとわがままだったりマイペースに見えることもありますが、そういう人のほうがいつもエネルギーにあふれていることが多いですね。反対に自分を抑えて周りに合わせたり、『疲れた』『休みたい』という本音を『できる人間はここで弱音を言ってはいけない』という気力で隠して、自分の気持ちを抑えこんでしまう人がいるんです。
緊張しているときほど、自分のことに無頓着になりがち。特に男性の場合、不眠がずっと続いていてもほったらかしにしていたりする人が多いですね。特に男らしい人ほど弱音を言ってはいけないというように、『武士道』的に自分を抑えてがんばってしまう人がいまだにいます。また元々体力があるので、女性に比べて疲れが出にくいせいで、不調に気づきにくいのです」
まずは「自分の不調にいち早く気づくことができるかどうか」がとっても大事なんですね。では自分の疲れに気づいたとき、どのように対処すればよいのでしょうか? 自分の体のことは、誰も守ってくれません。そこで重要なのが『セルフケア』という考え方。
「『セルフケア』とは、『自分で自分の体をお世話する』という感覚なんですね。人間の体は60兆個の細胞でできているんですが、その細胞のひとつひとつが自分のために働いてくれている社員で、自分は社員をまとめる社長というイメージ。社員である細胞がちゃんと働いてくれるようにケアしよう、ということなんです。その根本たるところが『睡眠』と『食事』なんですが、若い人ほどその辺がすごくいいかげんなんです」