コロナ禍になってから、婚活のチャンスを増やそうと結婚相談所に入会する人が増えています。
日本結婚相談所連盟によると、2021年12月時点で結婚相談所会員が7.5万名。2017年の会員数は5.9万名となっています。一目瞭然の増加率ですね。
しかし結婚相談所に入会したからといって、全員が成婚するわけではありません。
ではどのような人がチャンスを獲得しているのでしょう。また結婚相談所で縁がなかった人のその後はどうなっているのでしょうか。
今回は、事例を交えながら結婚相談所における婚活の在り方を考察します。結婚相談所の仕組みを事例を通じてお伝えすることによって、結婚相談所の活用の仕方がぐっとわかりやすくなることでしょう。
事例で見る! 結婚相談所の上手な活用方法
事例1:結婚相談所のルールの罠
ファッション業界に勤務の梨花さん(仮名・33歳)は、婚活に興味のない梨花さんを心配した両親に勧められて、結婚相談所に入会します。
入会した途端にショックを隠せなかったのは、ファッションに対する細かな指示だったそうです。
「ファンキーな色合いのファッションをやめるように言われました。そして清楚な服装とヘアスタイルを指導されたんです。お見合いにおける制服のようなものだと我慢しましたが、窮屈なファッションはいつも自分自身に不快感を与えていました」
もともとアクティブな梨花さんでしたが、控えめなファッションに包まれると次第にやる気がなくなっていったそうです。
「しかもお見合いでオファーされる男性は7歳以上のアラフォー世代で中には40代のおじさんもいたんです。同年代は皆無。価値観が合いそうにないと思うと、またやる気をなくしました」
マッチングが難しいと感じた梨花さんでしたが、その中から38歳の広告関係者を選んでお見合いに臨みます。ところがホテルのカフェで行われたお見合いの席で逃げ出したくなるようなことが起こりました。
「最初は世間話をしてから、互いの業界についてのことになりました。男性はファッション関係の女性は遊んでいるイメージがあるというんです。しかもうちの会社に対する世間の評価まで言い出して……耐えられなくなりました」
梨花さんはトイレに行くふりをしてホテルの廊下に出てから、結婚相談所に「帰りたい」と電話で訴えたそうです。すると意外な答えが返ってきました。
「お見合いは一時間が決まりとなっているので、一時間未満になるとキャンセル料を払うことになると言われたんです。
決まりだけを振りかざして、会員の気持ちをないがしろにする。やるせなくなり、その後席に戻ってからほとんど話をしませんでした。一時間が終わる前は、時計を見ながら心の中でカウントダウンをしていました」
その後はマッチングしたくない人と無理をしてお見合いをする必要性を感じられなくなった梨花さん。
「お見合いが成立しないのに、月額の会費が引き落とされます。半年間やって無理だとわかり、親を説得して退会を決めました。すると解約金を請求されたんです。
まるでお金をどぶに捨てたような気がして、入会を心の底から後悔しました。親が責任を感じて解約金を払ってくれましたけどね」
梨花さんの起死回生
スポーツサークルの仲間だった一つ年上の男性と、友達関係からやがて交際に発展。
最初は性格が合わないから結婚は無理だろうと思っていたが、歩み寄ってくる男性に次第に好意を持つようになり、ゴールインしたそう。
事例1の教訓
結婚相談所に入会する際には、契約書に必ず目を通すことが大事です。解約金があるところと、ないところがありますので、それも確認が必要です。
心配な人は弁護士ドットコムなどのサイトに結婚相談所とのトラブル解決の事例が載っていますので、それを参考にしてくださいね。