男性目線でいえば、見栄と意地にどこまでお金を払うかがポイント
さて男性については、どうでしょうか。
私も男性なので、正直にカミングアウトすれば、男性は男性で、女性にご馳走することで自分のプライドを満足させていることが多いと思います(ちなみに、私は「おごる」という言葉は上から目線な感じが嫌いなので、このコラムではすべて「ご馳走する」と表記しています)。
しかし、そのプライドを満足させるコストとして食事代や映画代などを全額出すことが割に合うことなのかは、しっかり考えるべきです。もちろんここで述べているのは「本命はご馳走するが、それ以外は割り勘」という差別化戦略ではありません。これはこれでありがちな戦略ですが、下手をすれば、貢ぐばかりになってしまう恐れがあります。
すでに男女間での経済的格差は縮まっており、30年前とは状況が違います。30年前の恋愛マニュアルと同じルールを2013年の男性がまねる必要はないはずです。むしろお金の負担ルールを考え、意識を共有するほうが、無理なく、長く、楽しく、つきあえるようになります。
例えば、同年代で同じぐらい稼いでいる女性をデートに誘うのであれば、ご馳走するより、それぞれ同額を出し合う半額モデルのほうがよりグレードの高いお店を選択でき、満足度も高まります。問題は「お会計のときに、いきなり割り勘」にするのではなく、レストランに入る前に話をしておく、ということです。そうしないと期待だけさせて、半額出させることになってしまいます。だからがっかりさせてしまうわけです。
最初に割り勘を切り出したらデートを断られるかもしれませんが、割り勘でつきあいたい人から常にご馳走を求められているのであれば、長くは続かないでしょうから、コストを出す前から結論がはっきりしていいと、発想を切り替えてみてもいいかもしれません。
ただし、男性が多く出すべきシチュエーションもいくつかあって、誕生日等のイベントはご馳走したほうがポイントも高いし、記念にふさわしいお金の出し方だと思います。また、彼女のほうが年収が低かったり、無収入であれば、無理のない範囲で男性が多く払うほうがスマートですし、デートの回数を増やせるようになります。
男性も所得が高い人ばかりではありません。もし結婚する相手ならなおさら、家計をひとつにしてこれから過ごしていくことになります。プライドではなく、理性的にお金の出し方を考え、無理なくつきあえる負担を考えていきましょう。

























