ヒーローになりたい男性を、理解して手のひらの上で転がすべし

辰巳:ママたちが離婚を決めた一言の「子育てはしてるけどお金稼いでないじゃん」、「こっちは付き合いあるんだからさぁ」など、“俺の方が立場は上だ”発言は男性に多いと思うんですが……。

杉山さん:男性は常にヒーローでいたい生き物。だから「子育てしないんじゃない?」という指摘だったり、「付き合いとか言いながら……」というちょっとした疑いは、ヒーローにとっては“あってはならないこと”ですよ。

辰巳:ヒーロー、ハート弱くないですか?

杉山さん:めっちゃくちゃガラスのハートです。だから、一度壊れると修復はかなり難しいんですね。

辰巳:それだと、つい口に出してしまった一言で、かなり怒らせることにもなりそうです。

杉山さん:男性は女性のように、相手のかゆいところに手が届くみたいな、気遣いができる脳構造にはなっていないんです。

夫婦喧嘩の内容のほとんどは、犬に向かって猫が「なんであなたはニャーって鳴けないの?」そして猫に向かって犬が「お前こそワンって鳴けないくせに!」と言い合いをしているようなもの。

辰巳:簡単に言えば、分かり合えないのが普通ってことですか?

杉山さん:そうです、そうです。そもそもお互いに違う生き物なので、同じものを求めたらこじれて当然なわけで……。そしてほぼ解決はしないんですね。

辰巳:では、男性に仕事や付き合いだけでなく、子育てや自分へ興味を持ってもらうにはどうしたらいいんでしょうか?

杉山さん:女性には女性の、男性には男性の良さがあります。だからこそ、夫婦という関係が成り立っていることをまずは忘れないこと。

「自分ができることは相手もできて当たり前」、「自分は平気だから、相手にしたって大丈夫」なんて言うのはとんだ勘違いだとまず自覚しましょう。

辰巳:仕事と子育ての両方を器用にこなすことだったり、付き合いを優先したりするのはある意味、しょうがないと。

「私は出来るんだから、あなたもやって!」という考えではなく、そこはきちんと旦那さんと向き合って妥協点を調整するのが大事そうですね。

杉山さん:男女の思考や行動の違いを学ぶ、理解していくことが、結婚を円滑にします。お互いの良さを発揮することにもつながるんですね。

辰巳:離婚になる前に、少なからず予兆があったはずですしね。男性と女性は違うことを分かった上で、相手と向き合って理解しようと努力することで、離婚を防ぐことができるのかもしれません。杉山さん、ありがとうございました!

杉山さん:男性にしか見れない世界、女性にしか見れない世界があります。それを共有することが出来たら、2人に大きな幸福をもたらすものですよ。こちらこそ、ありがとうございました!