――正反対の悩み?

これから私が彼女たちと同じステージに立つ時に、自分は自分自身のパフォーマンスをしたほうがいいのか、彼女たちに合わせて自分が変えたほうが、全体を見た時によく見えるのかって。

――そういう悩みもあるんですね。

個人戦だったら、それぞれ違っていてもいいと思うんです。ファンも推しメン(※好きなメンバー)しか見てないっていうんだったら、それで十分だと思う。でも全体像として見るとなると、バラけているところは目立っちゃうので……ううぅうーん、悩みどころです。自分は今度どこから、そしてどこまで教えればいいのか。またパフォーマーとして、どういう踊りをすればいいのか。本番前日のリハーサルを終えてすぐは、いろいろグルグル考えちゃって……自分も、ものすごい大きな宿題を持って帰ってきました。

――AKB48流とSNH48流、言い換えれば日本流と中国流のはざまでの苦悩、ですね。

たぶんどちらがいいとか悪いとかではないし、今ある環境とか条件の中で、どうするのが一番いいのかってことなんだと思うんですけど、難しいです……(ノ´□`)

――大難題ですね……

とはいっても最初にお話ししたとおり、SNH48メンバーがみんな、与えられた場所で一生懸命に頑張っているのもたしかなんです。1月のお披露目公演の時には基本的に16人の選抜メンバーしかステージに立てなくって、残り何人かは数曲だけ、それもバックダンサー的なポジションでしか出られなかったんですけど、今回はその中から何人かがメインの16人に選ばれました。

――SNH48でも、選抜争いは過酷なんですね。

SNH48は今、タンミン(汤敏)とSAVOKI(赵嘉敏)というふたりの、いわゆるダブルセンターでやっているんですけど、実はそのSAVOKIが本番2日前くらいに腰を痛めてしまって、急に出演できなくなってしまった、なんてこともありました。センターのプレッシャーもあったと思うし、頑張り過ぎちゃったんですね。彼女はずっとリハ中も涙を浮かべていて、本番中も泣いていて……くやしかったと思います。

でもSAVOKIが、ファン投票で選んでもらったユニットだからって、具合の悪い体を押して出演した曲が1曲だけあったんですが、事情を知っている会場のみんながSAVOKIコールをしてくれて、アンコールでもコールしてもらって……そういうのが彼女にとっては、すごくうれしかったと思う。佐江自身も現場にいて中国のファンの方の愛を、SNH48が成長してゆく過程を応援してくださっているファンの皆さんの応援を、同じチームメイトとして感じることができました。

――スーパーバイザーとして、またひとりのパフォーマーとして、さらには同じSNH48のチームメイトとして……これまたがっつりと、実りの多い中国出張になりましたね。

実りも多かったですが、宿題もいっぱい……中国語も大変だったし……・゚・(ノД`;)・゚・

――そうでした、中国語での初スピーチもあったんでした!ではそのあたりはまた後編で、と~っくりとお話をお伺いします(笑)

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