事例2: 相手に求めすぎない
編集者の桜さん(仮名・31歳)は、3年前に結婚した2歳年下のコンビニ店員の夫が大好き。理由は「可愛い」「純粋」「少年のよう」なのだそう。
夫と話す人はみんな一様に「素直にさせてくれる」と感嘆するそうです。「夫の人柄が周囲の人に好かれているとわかると、私もとても嬉しいです」と桜さんは話します。
夫はコンビニの店員をしながらどこか自分探しをしているようだと言う桜さん。
興味のあるジャンルに触れたり、ちょっと首を突っ込んだりしているうちに、福祉の仕事に興味を持った夫は、結婚4年目に社会福祉士の資格取得を目指しようになったそうです。
自分に相応しい職を見つけるまで間、夫を自由にさせていた桜さんはいつも「そばにいてくれればそれでよい」と自分に寄り添ってくれる夫に感謝しています。
求め過ぎず、必要以上に期待しないことが、格差婚でもうまくいく夫婦の秘訣なのでしょう。
格差婚が失敗してしまう夫婦とは?
事例1: 格差に甘えてしまう
これまで恋愛経験が少なく、情報だけで「恋愛ってこんなもの」と決めつけていたマナミさん(仮名・34歳)は、友人の紹介でメディア関係に勤務する男性と知り合って1年未満でゴールイン。
披露宴の招待客から、格差婚がくっきり浮かび上がったと言います。
結婚前に、夫の地元を訪れて夫の幼馴染や地元の人たちに触れると「彼の周囲は温かでいい人ばかり」と感激。一方マナミさんは小学生の頃のいじめがトラウマとなって、人を信じられず、ときどき攻撃的な言動に出てしまうため、女性の友達はほとんどいません。
ところが披露宴の出席者の数を夫婦でそろえるために、渋々過去のクラスメートに声をかけたところ、友達でもなかった女性たちが「セレブが多く集まる披露宴」と喜んで、多数が思いっきりおしゃれをして参加したそうです。
披露宴で夫との格差を感じ取ったマナミさんは徐々に夫に対する甘えが出てくるようになります。
結婚前に派遣をやめてフリーターになったのは表向きで、夫に養ってもらっている専業主婦。料理教室に通って作った料理を、帰宅が遅い夫に食べてもらい、たっぷり2時間は夫相手にお喋りをするため、夫は常に寝不足になってしまったそう。
そのため忙しい時期に職場の近くにあるビジネスホテルに宿泊する回数が多くなり、マナミさんは浮気を疑うようになりました。結婚1年目に早くも夫婦の危機感が訪れています。