「奨学金」と言ってもその種類は様々です。後で返済する貸与奨学金も上手に活用しつつ、できることなら、返済不要の給付奨学金を利用できると良いですね。

そのために事前に知っておきたい情報について、分かりやすく解説します。

奨学金の種類

奨学金には大きく2つの種類があります。

1. 給付型→返済不要。

2. 貸与型→所定の期間内に返済が必要。無利子のタイプと有利子のタイプがあります。

その他、給付+貸与セット(給付の分は返済不要、貸与の分は返済が必要)タイプもあります。

申込み方法は大きく3つあり、進学前に申し込む「予約採用」と、進学後に申し込む「在学採用」、また家計の急変があった場合などは、在学中の学校を通して申し込む「緊急・応急採用」があります。

独立行政法人 日本学生支援機構(JASSO)の給付奨学金については、家計・学力・人物において所定の基準を満たす必要がありますので、だれでも利用できるものではありません。

貸与奨学金については各種条件が異なり、返済は必要ですが、給付型より利用しやすくなっています。

通常、在籍する学校や進学先等の紹介によりJASSOを通じて奨学金制度を利用することが一般的ですが、JASSO以外の様々な団体が運営する奨学金も近年増えてきています。

財団法人等の奨学金制度

「未来ある子どもたちの学びを支援したい」という熱い想いをこめて、「返済不要」の奨学金制度を継続している財団法人等が全国にあります。

その一部をご紹介します。

アフラック小児がん経験者・がん遺児奨学金制度

小児がん経験者または親をがんで亡くし、就学や進学の機会が狭められている子ども(高等学校等在学中/入学希望者)を対象に、充実した学校生活をおくってほしいとの想いから1995年に設立された奨学金制度です。

高校卒業まで月額2万円が給付されます。

*問合先→公益財団法人 がんの子どもを守る会

似鳥国際奨学財団 給付型奨学金

世界各国の学生のうち、志操堅実、学力優秀でありながら、経済的理由により修学が困難な者に対して、奨学援助と住宅補助等の事業を行い、世界各国の友好親善及び人材育成に寄与することを目的として、2005年に設立されました。

国内の大学に在籍する外国人留学生等への給付奨学金制度や、台湾・ベトナム・中国の海外現地大学生にも寄付活動を行うなど、多岐にわたり様々なかたちで多くの学生を支援しています。

国内の中学生・高校生・大学生対象の給付型奨学金制度もあります。

*問合先→公益財団法人 似鳥国際奨学財団

キーエンス財団 給付型奨学金

大学新一年生(20歳以下)を対象に、学業優秀かつ品行方正な学生に対し奨学金給付による経済的支援を行い、社会に貢献する人材育成に寄与することを目的として2018年に設立されました。

月額8万円が所定の期間給付されます。

*問合先→公益財団法人 キーエンス財団

DAISO財団 給付型奨学金

大学新一年生(20歳以下)を対象に、学業優秀、品行方正でありながら経済的理由により学業の困難な学生に奨学金を支給する事業を通して、社会に貢献する有為な人材育成に寄与することを目的として、2020年に設立されました。

月額5万円が所定の期間給付されます。

*問合先→公益財団法人 DAISO財団

いずれの制度も、応募要件や募集期間が異なりますので、ホームページ等で最新の募集要項を確認しましょう。