大学入学後には、学費の他、在学中の生活費がかかります。その費用はいくらくらいで、大学生のお子さんをもつご家庭では、どのように費用を工面しているのでしょう?

最新の調査結果を元に、必要となる金額の目安と資金のリアルな工面方法をご紹介します。

※それぞれ学費については「日本政策金融公庫令和2年『教育費負担の実態調査結果』」、大学在籍者数については「文部科学省学校基本調査-令和3年度(速報)」を基にしています。

大学の学費はいくらかかる?

大学に通うために払う学費は、国立か私立か、理系か文系かによって、大きく異なります。

学費は、卒業まで毎年支払う必要があります。

ここでは、受験料や入学金など、入学時に一度だけ払う費用は含めていません。授業料や教科書、参考書なども含めた修学に必要な金額を、最新の調査結果を元にひとつずつみていきましょう。

国公立大学

国立大学の学費は、年間115万円です。

4年制大学在籍者のうち、約26%が国公立大学に通っています。学費の安さから、お子さんには国公立大学に通ってほしいと考える親御さんも多いですが、4年制大学進学者のうち国公立大学進学者は、4~5人に一人の狭き門となっています。

私立大学文系

4年制大学在籍者のうち、約74%が私立大学に通っています。そして、私立文系の学費は、年間152万円です。

4年制大学進学者の多くが私立大学文系に通っていることから、家族のライフプランを立てる際、お子さんが私立文系の4年制大学に通う想定でプランを立てる方も多くいらっしゃいます。

私立大学理系

また、私立理系の学費は、年間192万円です。医療系大学を除き、4年制大学の中で学費が多くかかるのが、私立理系です。

「子どもには学費を気にせず好きな大学、好きな学部に通わせてあげたい」と考える方は、私立理系の学費を想定し、教育費を貯めるのが良いでしょう。

学費は将来値上がりする

令和2年度の最新の学費について見てきましたが、お子さんが小さなご家庭では注意が必要です。

将来お子さんが大学に入るころには、学費が値上がりしている可能性が高いです。

文部科学省「国公立大学の授業料の推移」のデータによると、大学授業料は年間1~3%程度ずつ増加しています。

お子さんが小さい場合は、十数年後の大学の学費は、現在よりも1~2割程度、学費が高くなる想定をしておくと良いでしょう。