「募集のしおり」をしっかりチェック!
筆者が高校生の頃、「あしなが学生募金」の街頭募金活動にボランティアとして参加した経験があります。
学生主体の募金活動で集まった寄付金の一部は、病気・災害・自死遺児や、親が重度の障がいを持つ子の奨学金として【一般財団法人あしなが育英会】に寄付されます。
あしなが育英会の「募集のしおり」には比較的わかりやすく丁寧に必要書類、手続きの流れや書類の記入例等が記載してあります。
(※あしなが育英会の奨学金は、給付+無利子貸与のセット型のみとなります。)
「募集のしおり」等の資料を入手したら、各種条件や必要書類等手続の流れを必ず確認し、分からない点は担当窓口に都度確認しましょう。
筆者が調査したところ、必要書類や申請書類の記載内容についてわかりづらい点が多いため、遠慮せずに問合窓口に聞きながら記入するのが確実です。もし書類の不備があると、せっかくのチャンスが無駄になってしまうことがありますので注意しましょう。
なお、複数の奨学金を申請する場合、他の奨学金と併用できるかどうかを確認することも肝心です。
実際に申請が通るかどうかわからない段階でも、「聞くだけタダ」をモットーに、積極的に情報収集されることがおすすめです。
人気の奨学金についてはすぐに募集定員に達してしまうため、お住まいの地域の役所ホームページや教育委員会の事務局窓口、また奨学金担当窓口の学生生活課や掲示板等で、最新情報をこまめにチェックしましょう。
締切厳守!早めの準備で万全に
申請には締め切りがあります。ある程度希望の奨学金が絞れたら、スケジュールを立てて計画的に申請の準備をしましょう。
提出物は原則として保護者の所得証明書(市役所税務課に発行してもらう)又は源泉徴収票(勤務先に発行してもらう)等が必須なため、早めに必要書類を取得しておくのがベターです。
家族全員記載の戸籍謄本や、マイナンバーカード等の資料が必要な場合もありますので、全ての書類を漏れなくチェックしましょう。
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塾の費用や受験料を含め、学費に関してはタブーにせず、日ごろから家庭内で相談する習慣をつけることで、計画的な準備をこころがけましょう。
そして社会に出る前の子どもたちに経済的負荷をかけすぎないためのしくみづくりが、より一層全国的に推進されることを期待したいものです。
(※令和4年6月現在の情報です)
【執筆者プロフィール】髙柳 万里
キッズ・マネー・ステーション認定講師/ファイナンシャルプランナー
金銭教育を受ける機会が全くないまま社会人となっていたことに愕然とし、必要に迫られて平成20年FP資格取得。「創意工夫と試行錯誤」をモットーに、主に親子向け金銭教育や教育費関連について執筆しています。