「遠距離恋愛だった彼女と別れたのは、結婚について僕が納得できなかったから。
地方にいる彼女が都会で働く僕のところへ来る予定で、同棲から始めていずれ結婚をとは考えていたけれど、彼女に
『中途半端な状態でそっちに行くのは怖い。結婚して夫婦として過ごしたい』
と打ち明けられ、気持ちは理解できるので『そうだね』と結婚を決めました。
両家の顔合わせや結納などは順調に進み、ふたりで夫婦での新生活についてあれこれ話す時間は幸せでしたね。
ところが、『共働きで貯蓄しよう』と話していた彼女がある日
『やっぱり二年くらいは専業主婦でゆっくりしたいな。あなたのお給料だけでもやっていけるでしょ?』
と言い出して。
生活はできても余裕はないし、彼女が欲しがる一戸建ての家の購入は遠ざかるし、『子どもができるまでは働いたら?』と返したら
『ひとりでそっちに行く私の気持ちも考えてよ。夫になるのだから、責任があるでしょう』
と不機嫌になられて。
今まで出てこなかった『責任』という言葉を、こんなときに使われて驚きました。
それから度々『結婚すればあなたには責任が生まれる』みたいな話を繰り返され、どうも実家の両親から夫のあり方について何か聞いたらしく、それがわかってから気持ちが冷めていきました。
最終的に『気持ちが揃わないなら責任がとれないから』という理由で婚約を解消、僕の両親は『結婚して夫の元へ行くことへの覚悟がない女性とはうまくいかない』と理解してくれてよかったです」(男性/36歳/システムエンジニア)
いざ結婚が決まるとそれまでの考え方を変える、というのはよくある話ですが、相手にだけ責任感を持たせることで願望を叶えようとするのはいいやり方ではありません。
結婚についての「責任」はふたりに等しくあり、男性だから女性の好きにさせるべき、は一方的な主張ですよね。
夫婦は対等です。結婚するからこそ、夫婦生活をどう過ごすかはお互いの意思を尊重する姿勢が欠かせないといえます。