“完全に自由”とはいえない面も…「卒婚」の注意点3つ

「卒婚」を選べば離婚と違って夫婦の形を保ったまま好きに過ごせるのかというと、そうはいかない面もあります。

1. 生活費を確保することが大前提

同居でも別居でも、生活にはお金がかかります。

専業主婦など夫の収入で生きてきた女性の場合、卒婚したくても自由に使えるお金がなければ難しく、どう工面するかを考える必要があります。

夫が卒婚での生活費の負担を受け入れてくれれば良いですが、そうでない場合は自力で稼ぐ道を探さないといけません。

2. 別の異性と恋愛関係になるのが難しい

卒婚は離婚と違い、法律上は夫婦のままなので、たとえばほかに好きな人ができたとしても堂々としたお付き合いは難しくなります。

夫のほうは妻に愛情を持ったまま卒婚を選んだのに、妻が別の異性と肉体関係を持ったと知れば慰謝料を請求することも。

配偶者がいながらほかの人と肉体関係を持つことは不貞行為になるので、卒婚後の恋愛についてどう考えるか、夫婦で話し合っておくのが必須といえます。

3. 子どもとの付き合い方に影響が出る

夫婦それぞれは卒婚に納得していても、たとえば子どもが反対していた場合はその後の関係に影響が出ることもあります。

両親の状態を受け入れられず、連絡が途絶えたりそのまま疎遠になったり、は寂しいですよね。

子どもも家族の一員です、卒婚を選ぶ際はしっかりとふたりの気持ちを伝え、理解してもらうことを忘れてはいけません。

夫婦がストレスなく関係を続けるための「卒婚」

縁を切りたいほどの嫌悪感がなく、夫婦として続けていくことはできるけれど自分の生き方も大切にしたい。

そんな夫婦が選ぶのが「卒婚」です。

夫婦の間に問題があるとしても、距離を取って暮らすことで解消できる場合は、お互いに頭を冷やす距離としても効果的です。

一方で、卒婚を決めるときは夫婦や家族の話し合いが必要不可欠であり、生活費のことや今後の接し方など、家族が納得して選択するのが正解といえます。

ストレスなく夫婦の形を維持するのが卒婚であり、ふたりの気持ちが揃っており意思を尊重できるときは、選択肢の一つとして考えてみたいですね。

卒婚を「離婚からの逃げ」と言う人もいますが、長年連れ添ってきた夫婦ならふたりにしかわからない感情の機微や状況があり、一概に間違いとはいえません。

重要なのはふたりに夫婦を続ける意思があるのかどうかであって、話し合いもそれに左右されます。

卒婚を選んだことで夫婦間のつながりが安定する可能性もあり、広い視野を持ちたいですね。

プロフィール:37歳で出産、1児の母。 これまで多くの女性の悩みを聞いてきた実績を活かし、 復縁や不倫など、恋愛系コラムライターとして活躍中。「幸せは自分で決める」がモットーです。ブログ:Parallel Line