戸籍上の夫婦ではあるけれど、別々の家で生活するのが「別居婚」です。
同居での結婚生活に比べると、ストレスが少なかったり自分のペースを守れたりと良い面もありますが、生活費の問題などデメリットも存在します。
別居をしながらの夫婦でも幸せに過ごすためにはどんなことを決めておけば良いか、別居婚を選んだふたりに聞いてみました。
「別居婚」を選ぶとき、忘れてはいけないこと
ふたりが同意した形であることを確認する
「夫の仕事の都合で別居婚になりましたが、両親や友人たちに『本当は夫婦仲が悪いから別居するのでは?』と勘ぐられて大変でした。
数年後に私が夫の元へ行く約束でしたが、説明するのがストレスだったので夫に文章で書いてもらい、ふたりで署名捺印して、それを親には見せましたね。
別居婚の理解が難しいときもあるので、ふたりで決めたこと、と周囲に示せるものがあるといいと思います」(女性/32歳/総務)
夫婦なのに離れて暮らす別居婚について、あまり良いイメージを持たない人もいます。
特に両親など身近な存在の人が理解を示してくれないと、その後の付き合い方にも影響が出そうで不安ですよね。
ふたりで考えたうえでの形であることは、書面に残すことでいろいろな誤解を避けられます。
本来同居することが前提である夫婦の別居は、年月が経つとそれだけで離婚事由になることもあるので、ふたりの気持ちに食い違いが起こらないためにも書面の作成は有効といえます。
何よりも、夫婦ふたりが別居婚についてしっかり気持ちを揃えることが、不要なトラブルを避けるためには大切です。
それぞれが住む家のこと
「数年の別居婚でしたが、私は親の介護があるので実家に住み、夫は賃貸でアパートを借りることにしました。
アパートの契約更新が2年ごとにあるのでそれに合わせて退去できるし、いずれ夫が戻ったらこっちで改めて家を借りるつもりで。
家賃などでお金もかかるし、お互いが住むところについては出るタイミングを考えて決めるのがいいかなと思います」(女性/40歳/小売業)
別居婚の場合はそれぞれ住む家が必要ですが、家賃の発生など同居よりお金がかかることは必須で、「いつまでそこに住むのか」もあらかじめ考えておきたいこと。
同居に戻るのが前提なら、安い賃貸にしたり片方は実家に住んだり、「別居婚のその後」まで想像して決めたいですね。
住む家と同時に別居する期間についても、夫婦が納得できる計画を立てることが肝心です。