「仕事ができる女性」というと、どんなイメージですか?

なんでもできて、弱音を吐かず、頼りになって、難しい仕事も一人でこなして……。そんなスーパーウーマンを想像するかもしれません。

しかし、本当に仕事ができる人は、男性も女性も人をよく頼って巻き込みながら仕事しています。

人が一人でできることには、限界があります。「頼む力」を身につけることができると仕事の幅も人間の幅も広がるのです。

コミュニケーション心理トレーナーでベストセラー作家の松橋良紀氏の最新刊『仕事ができる人のうまい「頼み方」』より、頼み方のスキルについてお伝えします。

なぜ? 人に頼めないその深い理由

  • 分からないことは、先輩やベテランにコツを教えてもらう
  • できないことは、得意な人に代わりにやってもらう
  • 一人で時間がかかりそうなことは、手伝ってもらう

このように人に頼むことができれば、スピーディに効率良く仕事が進むのは誰もが分かることでしょう。

とはいえ、「人に頼めない……」という方は少なくありません。なぜ人に頼むことができないのでしょうか?

それには、2つの理由があると本書に書かれています。

1つ目は、「頼むスキルがない」から。そして2つ目は、「心理的ブロックがある」から。

1つ目の「頼むスキルがない」に関しては、本書を参考にのちほど「できる女性の上手な頼み方」として、実例を交えてご紹介します。

2つ目の「心理的ブロックがある」についてですが、人に頼めない人は心の奥底で、あるマイナスの自己イメージを強く持っているそうです。

それは、「自分には価値がない」という自己イメージです。

「価値がない自分のために、他人の手をわずらわせたくない」と感じているので、人に頼むことができないのです。

そして、そんな自信のない自分を隠すためによく努力をし、仕事も人一倍がんばります。なんでも一人で抱え込みます。

こういう生き方を続けていると、心が休まるときがありません。心当たり、ありませんか?

心当たりがあるならここで知っておいてほしいのですが、人に頼むことは人に迷惑をかけることではありません。

人は潜在的に「人の役に立ちたい」と思っています。これは、さまざまな心理学や行動学の研究から証明されています。人に頼むことは、むしろ人の気持ちを幸せにすることにつながるのです。