女性客が多いこの店で、女性客が頼むのが意外な料理だった
この店に来たのは二度目。初回は女性1人とオジサン3人で来店。隣にはサラリーマンが3人。居酒屋らしい客層だなあと思っていたら、そのうち20代の女性1人客や、若い女性のカップルがふえてきた。
「店がパルコに入っていることもあり、女性のお客様が多いんです。気軽に来れる雰囲気なのかもしれませんね(笑)」
女性に人気の料理を住吉さんが選んでくれた。
「『茄子田楽(590円)』です。ナイフとフォークで召し上がってください」
半分に切った米ナスを油で揚げ、その上に自家製の味噌田楽をぬる。最後にバーナーで炙り、香ばしさを演出。その上にビネガーを和えた野菜を盛った料理だった。
「茄子は揚げると甘くなります。そこにビネガーを使うことで甘みを和らげました」
野菜に酸味があり、味噌がやや甘くてちょっどいい。和食なんだけど、洋食の要素が入ったこの料理には白ワインが合いそうだ。
巷で人気のサバ缶がそのまま登場。食べてビックリ
「白ワインとのマリアージュを愉しめる料理をもう一品食べてみませんか。今人気のサバ缶を使った『ニューワールドのサヴァ缶(490円)』です」
缶詰のまま登場するところが、鳥羽周作流。とはいえ、さすが一つ星シェフ。サバ缶にはマヨネーズをぶっかけるしか能がない自分と違い、鳥羽シェフはひと工夫もふた工夫もしてあった。
どんな料理なのか、住吉さんに説明してもらおう。
「サバ缶にマヨネーズ、蜂蜜、牡蠣醤油、ヴィンコット(赤ワインを煮詰めたもの)をかけ、タルタルに。
その上にトレビス、セロリ、玉ねぎ、ホワイトバルサミコ、オリーブオイルを和えたものをのせてあります」