大好きな餃子を腹いっぱい食べてみたい。餃子定食の餃子は6個か、せいぜい12個。餃子好きなら、誰もがそんな願望を抱いているはずだ。
どこかに餃子食べ放題の店がないものか。探してみたら、川崎にあった。焼餃子はもちろん、水餃子も揚げ餃子も、おまけに鶏のから揚げも食べ放題。
定番の餃子は40種類。季節限定餃子が10種類。「餃餃者」はすべての餃子が食べ放題。昼でも夜でも2,980円(税別)で、念願だった餃子の食べ放題ができるという。おまけに4種類の前菜(揚ピーナッツ、塩キャベツ、もやしナムル、ザーサイ)も付いている。
「何を頼めばいいかわからない初めての人には、4種盛りをお出しします」と教えてくれたのは、ハオ・ジンさん。ハオさんは、吉林省生まれで、大連育ち。
初回だったので、4種盛りをオーダー。「海老焼餃子」、「しそ焼餃子」、「豚肉れんこん焼餃子」、「ニラ焼餃子」がそれぞれ2個ずつ盛られた皿が届いた。
プリプリとした海老が入った餃子もよかったが、蓮根のしゃしゃきした風味が特徴的な豚肉れんこん焼餃子が気に入った。初めての食感に脱帽。
テーブルにラー油はなかった。かわりに2種類の自家製タレが置いてある。
1種類は、レモンと醤油とニンニクが入った、さっぱり味のタレ。もう1種類は、黒酢入り麻辣油で、やや辛味がある。それぞれの餃子を、タレなしか、好みのタレで食べるのがこの店の流儀だ。
牡蠣のシーズンなので、「カキ大根焼餃子」を頼んだ。せっかくなので作るところを見せてもらった。
皮はすべて自家製。ひと晩寝かせた皮を1個1個小分けににし、短い棒で薄く丸める。水餃子はやや厚く、焼餃子は薄くまとめる。
カキ大根焼餃子は焼餃子用の皮に、大粒の生牡蠣を1個のせる。大根千切りで作った餡を入れる。これを焼く。
かじった瞬間、まるで小籠包のように、牡蠣の水分がとびちった。牡蠣の風味を損ねることなく、旨い料理に昇華させていた。