「毒掃丸」は吹出物、肌あれにも!
現在CMは放映されていませんが、山崎帝国堂の「複方毒掃丸」も明治時代から販売されている伝統薬。容器にも「生薬の便秘治療薬」と記されているとおり、便秘薬として知られています。「毒を掃う」との名から想像しやすい効能ですね。
薬局のなかに「毒」と書いてある商品があるのに違和感を覚える人もいるかもしれませんが、すでに100年以上、この名前で通しているわけです。
さて、毒掃丸の効能・効果は「便秘」になりますが、公式サイトを見ると、それに伴うこんな症状にも効果があるとされています。
便秘に伴う次の症状の緩和:吹出物、肌あれ、食欲不振(食欲減退)、腹部膨満、腸内異常醗酵、痔、のぼせ、頭重。
と、言うことは、便秘によって吹出物が出たり、肌が荒れたりするわけです。女性にとってはよく耳にする話かもしれませんが、男性では気づかずに肌ケアにいそしんでいる方の方が多いのではないでしょうか。まあ、私もそのクチだったのですが。
「正露丸」は虫歯の痛み止めにも!
最後にもう一つ、下痢止めとして知られる「正露丸」。胃腸薬の「正露丸」を販売している会社は複数ありますが、CM放映をしている大幸薬品の「ラッパのマークの正露丸」がもっとも有名な正露丸でしょう。これも、胃腸薬としての100年以上の歴史を持つ、伝統的な薬です。
その効能の1つに、胃腸の薬からは思いもよらないものがあります。それは…
正露丸は虫歯痛にも使われています。
正露丸の主成分「木(もく)クレオソート」には、大腸のぜん動を正常化する働きと腸管内の水分量を調節する効果がありますが、それが「歯の鎮痛鎮静や根管の消毒用として使用されている」ため、虫歯に詰めて、一時的な虫歯の痛み止めとして使えるのだそうです。
ただし、虫歯の治療になるわけではなく、あくまでも痛みを止めるだけなので、痛みが鎮まったらすぐに歯医者へ行った方がいいでしょう。
いずれも100年近く前からある伝統的な医薬品で、現在もなお販売中のものばかり。「古くさい」と思ってしまいがちですが、ロングセラーになっているのには、「いろいろな症状に効く」というのも理由の一つになっているのかもしれませんね。