合格しているのはこんな家庭
黒田さんによると、お受験に合格している子どもの家庭の共通点は、「子どもを認め、興味の幅を広げてあげていること」。
子どもの興味に寄り添うには、子どもをよく見ていることが必要ですよね。
受験に出そうだからといって、子どもが言い出したわけでもないのに植物を育てさせても、長続きしません。
なんでも受験に結びつけたくなる親の気持ちもわからないでもないですが、生活を大切にし、肩の力を抜いていれば、おのずと自分の子どもが何に興味があるかはわかるもの。
その興味を探究心にまで広げてあげることは、親だからこそできるのではないでしょうか。
子どもの感性の力を伸ばすには?
先にあげた5つの力は、要は感性の力です。
感性とは、親がどう子どもと過ごし、言葉をかけてきたかが重要になるのだとか。
ただ散歩するのではなく、空の雲を見て、「あ、雲だ」だけでなく、「お魚みたいにみえるね」「雪だるまみたいだね」といった風に、子どもの見方や考え方が広がるような話しかけをしたいもの。
気をつけたいのは、何かを教えなければ、という義務感にとらわれないこと。親が興味を持って子どもと一緒に楽しむ感覚が大切なのだそうです。
こう考えると、お受験するしないにかかわらず、のびのびと子どもを育てることが、結果的に子どもの能力を伸ばすことにつながるのではないでしょうか。
「のびのび」という言葉からは、受験のプレッシャーや親の期待に押しつぶされそうな子どもの姿は浮かんできません。
家庭でできること
お受験を突破するために、親が家庭で子どもにできることは意外と多いもの。どれも、生活のなかに取り入れられることばかりですよ。
1: 子どもに考える習慣を与える
お手伝いは、子どもに考える癖をつけさせるいい機会です。
たとえばお膳立てを頼むとしたら、あれこれ指示を出すのではなく、「ごはんの準備をしてくれる?」でいいのです。そうすれば、子どもは、ごはんを食べる時に何が必要か、自分なりに考えてやってみるでしょう。
失敗してもいいのです。そのことがまた学びになります。
2: 思いやりの心をはぐくむ
きょうだいがいれば、下の子の面倒をみたり、上の子を気遣うことで、人への配慮を覚えていくもの。きょうだいがいない子は、人とのかかわりをなるべく増やしてあげましょう。
また、たとえば「優先席ではお年寄りに席をゆずる」ということを、実際に電車に乗った時に、親が率先してやってみましょう。
実践を通じてわかることは大事です。知っているのとできるのとでは大違いですよね。
3: 体力作りには歩く!
入試にある運動テストのために、体操教室に子どもを通わせるよりも、効果のあることがあります。それは、なるべく普段から歩かせる機会を増やすこと。
車で移動は子どもにとっては実に苦痛なもの。チャイルドシートに乗りたがらない子どもって多いですよね。あれは、景色を楽しむにはスピードが速すぎてつまらないのだと思います。
車よりは自転車、自転車よりは歩きにすれば、見えるものも会話も増えますし、おすすめです。