中学受験を考えている家庭では2〜3月からの通塾を見越して、塾選びをすることが多いそう。

通塾をスタートすることが多い小学校3、4年生になると、我が子の学力や勉強に対する姿勢などがだんだんとわかってきますよね。それに合わせて志望校選びをすることが多くなります。

そこで今回は、教育デザインラボの代表理事で、『ぐんぐん伸びる子は何が違うのか? 心が強く、頭が良い子に育つ実践的ノウハウ』『中学受験に合格する親子の「魔法の会話」』などの著書である石田勝紀さんに、大手塾、個別指導塾など、それぞれの塾のメリットやデメリット、それぞれどんなタイプの子が合うのか、などをお聞きしました。

「皆が通っているから我が子に合う」とは限らない!?

——石田先生、よろしくお願いいたします。一言で「中学受験をする」といっても、そのために通う塾にはさまざまなタイプがありますよね。

石田勝紀さん(以下、石田)「そうですね。SAPIX(サピックス)などのような、ひと学年にクラスがいくつもある、いわゆる多くの人が『中学受験といえばここ』と思い浮かべる大手塾のほか、少人数制の塾、個別指導塾や家庭教師などがあります」

有名な大手塾もメリットばかりではない!?

——多くの人が大手塾の中からどこにしようか、と考える場合が多いと思います。ほとんどの人が大手を選ぶ中、大手塾にもメリットデメリットはあるのでしょうか?

石田「もちろん、大手であってもメリットもデメリットもあります。

まず、大手塾に通う最大のメリットは、さまざまな学校に対する情報量が多いということです。

中学受験において、情報は非常に重要なものなので、志望校や勉強方法に関する正確な情報をより多く集めるという面に関しては大手塾に入っていれば安心は大きいですね。

また、知的好奇心が強い子どもは大手塾に通うメリットは大きいと思います」

——それはどのような理由からでしょうか?

石田「知的好奇心の強い子どもは、勉強面で“持て余している子”が多いのですよね。『学校の勉強は簡単すぎてつまらない』と普段の勉強に退屈さを感じていたり、さまざまなことを知りたい意欲がありすぎて親が付き合いきれなかったり、という具合です。

大手塾は、入塾の際にテストを行い、その結果によってクラス分けをすることが多く、基本的に難関中学を目指すための学習を行います。

そのテストで知的好奇心の強い子が上位クラスに入ることができれば、自分の中にある知的好奇心と上位クラスの学習内容がうまくマッチして生き生きと勉強に取り組むことが多いです。

実際、知的好奇心の強い子どもの親からは『大手の難関中学用の塾に入れて、むしろ親は楽になった』という声も聞きますね」

——逆に、大手塾にはどのようなデメリットがあるのでしょうか?

石田「入塾テストで真ん中より下のクラスに入った場合、上位のクラスと比較してしまうことで自分の学力に自信をなくしたり、モチベーションが下がってしまったり、という子どももいますね。

その状態が続くと、以降の勉強嫌いを招いてしまう可能性があり、デメリットになりうるかと思います。

あくまで個人的な見解になりますが、そういった今後の可能性を鑑みると入塾テストで真ん中よりも上のクラスに入れなかった場合、一旦大手塾への入塾は保留にするのが良いと考えています。

その場合は個別指導塾などを利用して、入塾テストで真ん中より上にいける成績に至ってから入塾する、というのが理想ですね」