気がついた「日常」の変化

「彼とは3回目に会ったときにホテルに行きました。

居酒屋で食事をしていて、『もっと一緒にいたい』と言われて私も同じ気持ちで、そうなったらすることって決まっていますよね……。

『好きだ』『かわいい』って何回も言われて、舞い上がっていたと思います。

でも彼は既婚者で結局は先がない関係っていうのもずっと頭の隅にあって、そのたびに『どうせつなぎだし』と自分に言い聞かせていました。

それから彼の都合に会わせて約束してはホテルに行く感じで、いつの間にか平日の夜も週末も彼の連絡を待つ状態でした。

私から会いたいと言って来てくれるときもありましたが、不倫だから堂々と外には行けないしホテルか私の車でドライブで、窮屈だったなと今は思います。

怖くなったのは、日常が変わっていると気がついたときです。

会社で仲のいい友人から食事に誘われても『彼から会おうと言われたらどうしよう』と考えて断るし、週末は買い物に行きたくても『途中で彼から連絡があったら困るな』と控えるし、とにかく彼の連絡待ちが当たり前になっていて、まったく部屋から出ない日もありました。

それで彼からLINEが来なかったらがっかりするし、寂しいから『会いたいな』と送っても『家族と一緒で出て行けない』と返ってきたら余計に悲しいし、つなぎのつもりが全然楽しくないなと思って。

友人に相談なんてできないし、この人中心の過ごし方になったところで彼氏になってもらえることはないし、悩んだ末に別れることを決めました」