した、した! 前回の、地球ゴージャスの舞台(『クザリアーナの翼』)のときですよね。花粉症は、あの頃から始まったような気がします。

花粉症だからって、もちろん舞台ではマスクできないから、春の舞台はキツいなぁ。お客さまと一緒に、花粉は外から客席に入ってくるので、会場にくるときは、

「皆ぁー、コロコロ(粘着クリーナー)してから来てねー! 」

って、言いたい(笑)

ーー(笑)。それにしても、毎年、春にはいろんな出来事がありますね。去年の春は、4/8に『王家の紋章』の再演が初日、今年は、4/9に『ZEROTOPIA』が初日を迎えます。

そうですね。『ZEROTOPIA』は、ダブルキャストだから、私の初日は4/10なんです。

ああ、この1年、あっという間だったなあ。

ーー早かったですね。いろんなことがあって、佐江ちゃん自身、大きく成長した1年だったのではないですか?

成長しているかどうかは、自分ではわからないです。でも、この1年で「やってみる精神」が、自然と身に付いてきているのを感じてます。

私自身、いつも新しい現場へ行くと、最初はやっぱり緊張しちゃって。引っ込み思案な自分から、現場に入っちゃうんです。

でも最近は、どこの現場へ行っても、それが失敗だったり、間違いだったりするかもしれないけど、まず「やってみよう」っていう精神でいるんです。

ーーまず、「やってみよう」?

はい。そう変われたのは、確実に、去年、立て続けに舞台をやらせていただいたからだと思ってます。今回の『ZEROTOPIA』の稽古場でも、(岸谷)五朗さんが、

「稽古場は、恥をかくところだからね」

って、あの名言を、また、言ってくれたんです。なので、「よし、私も、たくさん恥をかこう」と思って稽古に臨んでます。

まず、やってみて、後から「そうやってくれたけど、こっちの感じでお願いします」って、言われたら修正をして。でも、まず「自分はこう思っています」というのを、やってみようと思ってるんです。

去年の、松任谷由実さんの舞台(『朝陽の中で微笑んで』)でも、(松任谷)正隆さん演出の元、自分が思った感情を生かして、自由に動いて、台詞を言って。

その経験からも「やってみよう精神」が、かなり身に付いたと思います。

ーー以前、「カッコ悪い姿は、あまり見せたくない」と、佐江ちゃんは言っていたと思うのですが、その頃は、「まず、やってみる」ことに抵抗がありましたか?

はい、抵抗があったし、台詞やシチュエーションへの想像ができなかった、ということもあります。

例えば、脚本の中に、「一輪の花を見つけて、その花に声をかける」というシチュエーションがあったとします。稽古場では、舞台装置もないし、花もないんです。以前は、その環境で、想像をすることができなかったんです。

でも今は、「想像力」がついてきたかな、と思ってます。

ーー想像ができないと、「まず、やってみる」こともできないですもんね。

そう思います。プレゼンできませんから。

だから、『ZEROTOPIA』、がんばりますよぉーー!!

ーー『ZEROTOPIA』で、佐江ちゃんが演じる「サンディー」について、前回お話が出ましたが、もう少し役柄について教えてください。

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