不均一に成形したことでおいしく感じるパンと出会った

【BRILLAT-SAVARIN by TruffleBAKERY】 メロンパン


「メロンパン(220円)」なんてどれも同じだと思っていた。ところが、『ブリア・サヴァラン』のはひと味もふた味も違った。

「ココナッツをメロンパンの生地に練りこんであります。ココナッツそのものは甘くないのですが、ココナッツは甘いものだと認識しているので、ココナッツの香りがすると甘く感じてしまうんです」

【BRILLAT-SAVARIN by TruffleBAKERY】 メロンパン


しっとりとした生地と、ココナッツのシャリシャリ感のメリハリがきいていて誠に愉快。

これまで食べたことがないメロンパンだった。

【BRILLAT-SAVARIN by TruffleBAKERY】 葉っぱを模したフーガス

「うちの『フーガス(580円)』が大好きなんです。古典的なパンですが、焼いている店が少なくて」

フォカッチャ生地にボンレスハム、ベーコン、ガチョウ脂、オリーブ、フライドオニオン、クルミなどを練りこんでいるそうだ。

ベーコンエピをもっと複雑にしたようだと思ったが、葉っぱを模しているという。

「このパンを成形する際、生地が厚いところ、薄いところ、具があるところとないところなど、あえて不均一さを出しています。食べているとその不均一さを感じます。それを愉しんでください」

【BRILLAT-SAVARIN by TruffleBAKERY】 「フーガス」の断面。おいそうな食材がたくさんつまっていることがよくわかる

カリカリ。ちょっと焦げていて、塩味もあり、めちゃくちゃうまい。

細谷さんがいう不均一さ、つまりメリハリがこのパンをよりおいしくさせてくれるのかも。

おいしいというよりも感動的だった。おいしいパンはたくさんあるが、感動的なパンと出会える機会はめったにない。