バツイチ同士で5年間の事実婚

バツイチになった朱里さんは、手に職をつけようとSEを目指します。幸いなことに適職だったため、転職。再就職したソフトウエア開発会社は成果主義で、仕事さえこなしていれば比較的自由だったとか。

「20代後半から5歳年上のバツイチ男性と5年間同棲し、事実婚状態でした。父親は籍を入れろと相変わらずうるさかったのですが、互いにバツイチ同士なので結婚という重圧が嫌だということと、別れたらバツ2になるという不安もあったせいでしょう。

積極的に入籍したいと思えなかったですね」

子どもができたら入籍するだろうと、ぼんやりと思っていた朱里さん。結婚に対して前向きではなかったため、事実婚のまま時間が流れていったのです。

その後、33歳の時に運命的な出会いが訪れます。

7歳年上の男性とのひょんな出会いが…

朱里さんは、7歳年上の社会的に尊敬されるような職に就いている男性とひょんなことから知り合い、肉体だけの関係になります。

「彼にも事実婚の女性がいたので、互いにそれぞれの相手のことを考えて、秘密にすることに。決して恋ではなかったですね。だってときめきがないから」

ではなぜその男性と付き合うことになったのでしょう。

「事実婚の彼との関係がマンネリ化していたからです。最初のうちは『子どもを作ろう』という話題もありましたが、子どもに恵まれず5年も経つと、まるで同居人のような存在でした」

かといって、別の男性と恋愛したいという気もなく、また仕事も楽しくなってきた分、収入も増えていったといいます。

「自分が稼いだお金で、旅行も趣味もと、いろんなことが自由になりました。最初の結婚の屈辱を払しょくさせることができたんです」

事実婚関係を壊さずに、他の男性とも付き合うベストな方法が「肉体だけの関係」だったそうです。

遊びのつもりがずるずると…

秘密は、念入りに緻密に隠し通すという決意と手段があってこそバレないもの。そうでないといつかは隠せないものになるのです。

朱里さんも同様です。ふとしたことから事実婚の彼に7歳年上の男性のことがバレてしまい、事実婚の彼に「あの人と別れる」と宣言して7歳年上の男性に別れ話をしたのですが、「むしろ別れられなくなった」といいます。

男女の関係は本当に不思議なもので、別れまいと必死になると別れがやってきたり、別れようとしたら別れられなくなってしまったり。

そこで朱里さんは事実婚の相手に嘘をつくことにしますが、彼はそれを見抜いて家を出て行ったのです。

7歳年上の男性も彼女に朱里さんのことがバレてしまい、「別れられなくなった」と正直に告げると、彼女も同じように出て行ったそうです。

こうしてカラダの関係だけだったふたりは、結婚することになったのです。