台所仕事の基本は、母親から娘に受け継がれていくもの。…というのは、一昔前の話。

いまどきのママなら、「少女時代は部活や受験勉強で忙しくて、親からちゃんと料理を習った記憶がない!」という人は珍しくないでしょう。

毎日何とか主婦業をこなしてはいるものの、「こういうとき、どうすればいいんだろう?」「いろいろな説を聞くけど何が正解?」と迷う場面も多々あるのではないでしょうか。

今回は、いまどきママが意外と知らないキッチンや料理にまつわる基本知識と、悩みがちなポイントについてお伝えします。

1.サツマイモは冷蔵庫に入れちゃダメ!?

スーパーから買ってきた野菜や果物、どこに保管していますか?

おそらく買ってすぐに冷蔵庫の野菜室に入れる人が多いはず。しかし、ものによっては、冷蔵庫の中より外で常温保存した方がいい場合もあるのです。

たとえばサツマイモは、日の当たらない風通しのいい場所に常温で保管するのが基本。冷蔵庫に入れると、デンプンが劣化して、かえって味が悪くなってしまうそう。

ジャガイモやタマネギも、基本的にはカゴやネットなどに入れて風通しのいい場所に置けばOK。

ただ、室温が高温になるとやはり傷みやすくなったり芽が出やすくなったりするので、真夏には新聞紙に包むなどの湿気対策をして、野菜室で保管するのがいいでしょう。

そのほか、バナナも常温保存が向いているそう。冷蔵庫に入れた方が長持ちしそうなイメージもありますが、実際は冷蔵庫のような温度の低い場所に置くと、皮が黒くなりやすいんだとか。

2.きのこは洗わない方がいい!?

「野菜や果物は農薬が心配だから、調理前によく水で洗っています」

そんなママの声も聞こえてきそうですが、実は洗わない方がいい食材もあります。それが「きのこ」。

きのこにバシャバシャ水をかけて洗うと、せっかくのおいしい味や風味が落ちてしまうのだとか。

とはいえ、石づきについた黒っぽい汚れがついていると、気になりますよね。その場合は、ぬらしたキッチンペーパーでそっと汚れだけを落とすといいそうです。

ただし、なめこは例外。パックを開けたらざるに入れて、水やお湯で軽く洗ってぬめりを落としてから使いましょう。

洗うかどうか迷うのが袋入りの「もやし」ですが、もやしは、特に古くなると雑菌がつきやすいので、調理に使う前にさっと水洗いした方がいいようです。

3.ゆで卵は水からゆでる?お湯からゆでる?

ゆで卵を作るときって、水を入れた鍋に卵を入れてから火にかけていますか?それとも、鍋にお湯がわいてから卵を入れていますか?

どちらの方法でも、ゆで卵自体は作れます。ただ、冷蔵庫から出したばかりの卵をいきなり沸騰したお湯に入れると、ヒビが入りやすくなるそう。従って、きれいな仕上がりにしたいなら、「鍋に水と卵を入れてから火にかける」方法がベター。

ゆで卵の固さはボイルする時間で決まりますが、水から卵をゆでる場合は、「お湯が沸騰してから」時間を計るのが基本。沸騰後、4、5分で半熟、10〜12分程度でしっかり固まった卵ができます。

固まり具合の好みは人それぞれなので、何度も試して、ベストな時間を見つけたいですね。

4.野菜をゆでた後、水にさらす?ざるに上げて冷ます?

料理をしていると、野菜をゆでるという行程は避けて通れません。ゆでてそのまま食べるにしても、ゆでた野菜で炒め物や煮物を作るにしても、まずはお鍋に火をわかすことから調理をスタートすることが多いですよね。

問題は、ゆで終わった野菜をざるにとった後。その野菜、いったん水にさらしていますか?それとも、そのまま食べたり調理に使ったりしていますか?

正解は、野菜によって異なります。ほうれん草、小松菜などは、一度冷水にとり、水気を絞っておひたしや和え物に。ゆでた葉もの野菜を水にとることで、葉がクタクタになるのを防ぎ、色合いを鮮やかにすることができるそうです。

ほうれん草の場合は、水にさらすことでアクをとるという意味合いもあります。

一方、ブロッコリー、キャベツは、水につけると風味が落ちてしまうので、ざるに上げてそのまま冷ますのが正解。「えっ、今までブロッコリーゆでた後、水で洗ってた!マズイ!」というママも、意外といるのではないでしょうか。