5.アクって絶対とらなきゃいけないの?
アクとは、食材が持つクセや苦みのこと。
カレーや肉じゃがなどをコトコト煮込んでいる間に浮き上がってくるのがお肉のアクです。お肉から出るアクは、とればとるほど煮汁が透き通りますし、味もよくなるので、できる限り取り除くのが基本です。
野菜のアクを除く方法は、食材によってさまざま。
ゴボウは調理する前に水にさらしますが、ほうれん草なら、ゆでたあと水にさらしてアクを抜きます。レンコンは、黒ずみを防ぐためにも酢水にさらします。タケノコなら米ぬかや米のとぎ汁を加えて茹でるという方法もあります。
タケノコのようなアクの強い食材はよくアク抜きする必要がありますが、レンコンやゴボウなどは、あえてアクを残して、独特のえぐみや風味を楽しむ場合も。
特にゴボウの場合、独特のクセをおいしく感じる人もいるので、好みや料理に合わせて適度に取り除きましょう。
6.ごはん茶碗と汁椀の正しい位置って?
食卓での食器の並べ方にも基本ルールがあります。和食の場合、もっとも重要なポイントが、ごはんと汁物の位置。
「当然ごはんが左でしょ」「味噌汁が左の方が食べやすい!」と食事中に口論になる夫婦もいるようです。
正しい並べ方は、ごはんの茶碗が左、汁碗が右なのだそう。理由は、ごはん茶碗を左手で持つためです。
さらに、魚や肉などのメインのおかずを左奥に、おひたし、和え物などの副菜の小鉢を右奥に、真ん中に漬け物の小皿を置くのが基本ルールのようです。
おかずの並べ方については、煮物など汁気のあるものを左奥に、汁気の少ないものを右奥に置くという説もあります。家庭では日によっておかずの数も違うので、おかずの並べ方は多少アバウトになってもいいでしょう。
ただし、「ごはんが左、汁物が右」は絶対変わらない和食のルール。「今まで逆にしてた!」というママは、子どもに正しいマナーを身につけてもらうためにも、これから改めましょう。
まとめ
以上、いまどきママが意外と知らない台所仕事のポイントを6つ紹介しました。
本来、料理や家事には厳格なルールがあるわけではないので、書籍や専門家によって意見が違うこともあります。経験を重ねながらマイルールを決めていく人や、母親から「我が家流」の方法を受け継いでいる人もいるはず。
とはいえ経験が浅いうちは、ある程度、世間一般で常識とされている基本の方法を身につけておきたいですよね。
「どうすればいいのかな?」と迷ったときは、自分の母親のほか、料理好きな義母や先輩ママに聞いてみるのもいいかもしれません。
<参考資料>
『調理以前の料理の常識 (講談社の実用BOOK)』渡邊 香春子(著)
『主婦が知らないとヤバイ 料理の基本とコツ』武蔵 裕子(監修)
『キッチン・ルール―台所の法則』小林カツ代(著)
『「料理ってむずかしくてわからない」人のための 今さら聞けない料理の基本1問1答 』