「いいね」の数に惑わされない

多くのSNSでは、その投稿に共感する人の数が「いいね」の欄に示されます。

その数が大きいほど影響力を感じますが、「いいねの数=自分にとっても正解」ではありません。

「私にはいいとは思えない内容でも、いいねの数が多かったら私の感覚がおかしいのかと不安になる」という声を聞いたことがありますが、同意できないのであればそれでいいのであって、いいねの数が多いからといって「自分もそう思わなければいけない」とはなりません。

投稿はその人の自意識が出たものに過ぎず、「世間の常識」ではないのですね。

多数の人間が正解とするものを自分にも当てはめることで安心を得ようとする人は多いですが、SNSの「いいね」は「タイムラインに流れてきたから何となく押した」程度でつける人も一定数いて、その数すべてが称賛であるとは限らないことを、知っておく必要があります。

「いいね」の数が多いからこれが正解なのだ、ではなく、自分自身の感じ方を無視せず共感できない部分は何なのかを考えてみると、自分の価値観や本音を知るきっかけにできます。

比較に意味はない

写真の投稿がメインのインスタグラムなどでは、高級ブランドや有名レストランを楽しんでいたり、恋人や家族と幸せに過ごす様子が切り取られていたり、華やかな他人の状況を目にすれば羨望が湧いてきます。

リアルの知り合いの場合は、生活が身近なために心の距離を置いて投稿に接することができず、羨望を超えて嫉妬が強くなるとリアクションを返すことすらつらくなりますよね。

他人の日常を垣間見る機会で自分と比較すると、自分の投稿に価値を感じられず「つまらないもの」と置いてしまいます。

SNSは他人と比べて劣らない自分を見せる場所ではなく、自由に自分を表現することができる世界です。

その人の個性や人間性が伝わるから読む側は価値を覚えるのであって、誰かと比較することに意味はありません。

そもそも、きらびやかな日常であれ穏やかな生活であれ、その人と自分の背景は違います。

これまでの生き方も経験も違う人間と何を比べる必要があるのか、自分のこれまでを大切にして今を慈しむことに集中するのが健全です。

SNSを通して自分は何を伝えたいのか、表現したいのはどんな気持ちなのか、思いのこもった投稿が人の心を動かすと筆者は思います。

誰かと比較して優劣を意識するのではなく、自分の今の在り方を大事にする投稿で、ほかの人とのコミュニケーションも楽しみたいですね。