夫の真っ赤な嘘
夫は頑なに帰任後の住所を教えなかったのですが、それもそのはず。ウィークリーというのは真っ赤な嘘で正しくは2DKのマンション…つまり、別の女と同棲を始めたことが後になって明らかになりました。
夫の言動を怪しんだ奈美恵さんは早々に興信所に夫の尾行を依頼したのですが、「女の勘」は的中しました。夫が彼女とレストランに入り、食事を楽しみ、そして最後に運ばれてきたのは誕生日プレート。そのときは夫の誕生月ではないので彼女の誕生日を祝っていたのは明らかでした。一部始終は興信所の撮影した動画に記録されていたのです。
奈美恵さんは興信所の証拠を突きつけた上で「どういうことなの?」と問いただしたのですが、夫は「もう我慢しないって決めたんだ。人間いつ死ぬか分からないだろう?お前たちに縛られたくないんだ」と言い放ったのです。
奈美恵さんは「納得できない。捨てないで欲しい。私の人生はあなたがいないと意味がない」と泣いて懇願したのですが、夫は我関せずという感じで聞く耳を持たなかったのです。奈美恵さんが闘病中でも容赦ありませんでした。
結局、奈美恵さんは夫が用意した離婚届に署名するしかなかったのです。
助け合わないなら夫婦を続ける意味がない
奈美恵さんのケースを見れば、助け合う理由が「夫婦だから」では足りないことが分かります。病気を打ち明けられたとき、「助けてあげなくちゃ!」と思わないのは愛情がないからです。妻に愛情があっても夫に愛情がなければ同じことです。
助け合わないのなら「夫婦」である必要はありません。病気というのは愛情の有無を確かめる一つのきっかけです。