名家、旧家と言っても、名家は“社会的に貢献をした人物”を輩出している家。名声を得ており、視点は常に外に向かっています。
一方、旧家は土地に密着しており、代々長く続く家。自分の家や血筋を守ることが目的で、視点の方向は内側です。
この二つは似ているようで異なっていますが、「家を受け継いでいく」という考えは同じです。
一般家庭に育った人にとっては「名家? 旧家? そんな旧態依然な家なんてあるの?」という感じですが……。
妻は身を粉にして働き、家に尽くす。ただただ、家の名誉と存続だけが使命なのだそう。ヒエ~恐ろしや。
今回は、そんな“一般家庭からかけ離れた家”のエピソードをご紹介します。
「婚家は大きな蔵がある由緒正しい旧家。だけど成金趣味というか、玄関を入ると家の中に滝が流れ落ちている、派手な和風の家。門から玄関までは立派な石灯篭と庭石がいくつもあり、ゴルフの練習場もあり、池には橋が架かっていて鯉も泳いでいます。
私の一日の始まりは、長い板張りの廊下を雑巾がけしたあと、石灯篭と庭石と、門から玄関までの数十メートルの御影石の敷石をひとつひとつピカピカに磨くこと。来る日も来る日も膝をつくので、膝が色素沈着で黒ずんでしまいました。
私が同居するとなったとき『嫁にやらせる』と、外部のお手伝いさんを辞めさせたんですって。
もうそろそろ、雨が降っても濡れないように屋根をつけるか、アスファルト舗装にして欲しいです。このままいくと植木も切らされるのでは。そんなことを、飼っているドーベルマンに話しかけています」(30歳・女性・関東)
嫁をこき使う義両親。義母自身もこき使われてきたからでしょうね。お手伝いさんを辞めさせたなら働かせる気満々なので、どこかで手を抜くしかありません。
しかし夫はいったい何をしているのか不思議ですが、面倒に巻き込まれたくなくてノータッチか、両方の形勢を見てからどちらにつくか考えているかのどちらか。まずは、夫に訴えるのが先だと思います。