男性にとってのふたりの関係とは
「それを読んで、あ、逃げられたとすぐに思いましたね。
彼は好きだとか絶対に言わなかったし、私も言うことはありませんでした。
付き合っているわけじゃない、ただのセフレだったって言っても、責められないですよね」
それでも、このまま終わることがどうしてもできなかったという葉月さんは、電話をかけます。
男性は出てくれて、そこで
「確かにホテルは行っていたけど、お前もわかって会っていたんじゃないの?」
と言われたときに、自分との関係は本当に割り切ったものだったのだと思い知りました。
「自己責任だよねって言われて、何も返せなかったですね。
やめようと思えばいつでもやめられたのに、そうしなかったのは確かに自分だし」
男性から「だから、これからはもう会わないから」と言われて通話は終わり、そのままふたりは疎遠になりました。
葉月さんにとって一番悲しかったのは、男性が自分と過ごしながら別の女性とも仲良くしていた事実で、「私が一番近い」はただの思い込みだったことに大きなショックを受けたといいます。
「彼にとっては、本当にカラダだけが目当ての関係だったんですよね。
何であの夜ホテルに行ってしまったんだろうって、それからずっと苦しくて……」
もしあのとき断っていれば、少なくとも男性とは今も男友達として付き合えていたのかもしれない。
葉月さんの後悔はここにあります。
でも、断ったことで男性のプライドを傷つけ、それで自分が遠ざけられることのほうが、そのときは怖かったのもまた事実です。
葉月さんの本当の失敗は、どこにあったのでしょうか。