更年期に太らないようにする方法
ここからは、更年期太りを加速させないための3つの方法をご紹介します。
1.筋肉量をアップさせる
筋肉量をアップさせれば、基礎代謝が向上し、エネルギーを消費しやすくなります。おすすめの運動をご紹介します。
・スクワット
お尻と太ももを鍛えることができます。下半身太りが気になる方にもおすすめです。
(1)お尻を後ろに引きつつ、下半身をゆっくり下ろす。
(2)床と太ももが平行になるところにきたら、ゆっくり姿勢を戻す。
(3)(1)~(2)を10~15回繰り返す。
(4)無理のない範囲で3セットほど行う。
・プランク
二の腕や体幹を鍛えられます。腰に負担がかかりづらいトレーニングです。
(1)うつぶせでひじから下を床につける。こぶしを握る。
(2)腕でからだを浮かせて、そのまま10~30秒ほどキープ。
(3)からだが一直線になることを意識する。
(4)無理のない範囲で3セットほど行う。
そのほかにも、ジョギングやウォーキング、ヨガなどもおすすめです。できるだけ習慣的にからだを動かしましょう。
2.睡眠の質を向上させる
エストロゲンが不足すると、自律神経が乱れやすくなり、緊張・興奮状態が続き、睡眠の質が低下します。睡眠の質が低下すると、食欲を抑制するレプチンが減少し、逆に食欲を増進させるグレリンが優位になり、肥満のリスクも増加してしまいます。
睡眠の質を向上させるためには、快適な睡眠環境の確保や、就寝前に強い光を浴びない、スマートフォンやパソコンを使用しないなど、工夫をしましょう。また、飲酒は睡眠中に目覚めてしまう中途覚醒の原因になるので、控えめにしてください。
目覚めたらすぐに朝日を浴びることで体内時計をリセットし、睡眠ホルモンのメラトニンの材料であるセロトニンの分泌を促進しましょう。
3.食生活に気を付ける
食事メニューそのものも大事ですが、食べる順番も重要です。血糖値の上昇を抑えるためにも、まずは野菜などの食物繊維を食べ、次に肉や魚といったタンパク質、そしてご飯やパンなどの炭水化物、最後にデザートの糖分を摂りましょう。
更年期太りには漢方もおすすめ
更年期太り対策には漢方薬もおすすめです。漢方薬は、症状だけではなく、体質そのものの根本改善をめざします。太りにくく痩せやすい体質を手に入れたい方にはとくに最適です。
また、毎日飲むだけなので、生活習慣を大幅に変えることなく手軽に試すことができる点も魅力的です。
漢方薬の更年期太り対策には、「水分の循環をよくして水太りを改善する」「脂肪の吸収を抑える」「血流をよくして、基礎代謝を上げる」「脂質代謝を改善する」」「自律神経を整えてストレス過食を防ぐ」といった作用のある漢方薬を選びましょう。
<更年期太り対策におすすめの漢方薬>
・防風通聖散(ぼうふうつうしょうさん):からだの余分な熱をとり、脂肪燃焼を促します。
・防已黄耆湯(ぼういおうぎとう):水分代謝を促し、余分な水を排泄し、むくみや水太りを解消します。
・大柴胡湯(だいさいことう):ストレスによる過食などの精神不安に働きかけ、心を落ち着かせるとともに、脂質代謝も促します。
スマホで気軽に専門家に相談できる「あんしん漢方」のような、オンライン個別相談も話題です。あんしん漢方はAI(人工知能)を活用し、漢方のプロが効く漢方を見極めて自宅に郵送してくれるオンライン漢方サービス。
スマホで完結できるので、対面では話しづらいことも気軽に相談できますよ。お手頃価格で不調を改善したい方は、医薬品の漢方をチェックしてみましょう。
更年期太りは女性ホルモンの変動や、加齢による基礎代謝の低下によって起こります。運動、睡眠、食生活に気を配り、太りやすい生活習慣をひとつずつ見直していきましょう。
<この記事の監修者>
あんしん漢方(オンラインAI漢方)薬剤師
碇 純子(いかり すみこ)
薬剤師・元漢方薬生薬認定薬剤師 / 修士(薬学) / 博士(理学)
神戸薬科大学大学院薬学研究科、大阪大学大学院生命機能研究科を修了し、漢方薬の作用機序を科学的に解明するため、大阪大学で博士研究員として従事。現在は細胞生物学と漢方薬の知識と経験を活かして、漢方薬製剤の研究開発を行う。
世界中の人々に漢方薬で健康になってもらいたいという想いからオンラインAI漢方「あんしん漢方」で情報発信を行っている。