「自分は変わらない」こと

「元彼が自分のところに戻ってくると思っていましたか?」と舞子さんに尋ねると、

「うーん、一割くらいですかね、彼も私に未練があるんだなっていうのは、感じていました。

浮気相手の女性と本当に順調だったら私に連絡なんかしないだろうし、送られてくるメッセージには仕事の愚痴なんかもあって、付き合っている頃みたいに気軽にがんばれと返せる雰囲気はありました」

と、元彼となってからも自分から完全に離れようとしない男性の様子に、どこかで期待はあったといいます。

好きでお付き合いしていた彼氏が、別の女性と浮気をして別れを切り出されるような終わりは、舞子さんにとって相当にショックなことのはず。

それでも舞子さんが未練に狂わず男性に執着せず、ありのままの現実を見続けることができたのは、

「元彼に確かに未練はあるけど、だからって別れてから急に態度を変えて復縁を迫ったり弱い自分を見せたりするのって、私だったら嫌だなと思って。

すぐに忘れるとか新しい人を見つけるとかも無理だし、今はこの自分でいようって、変わらないことが私には無理のない状態でした」

と、元彼と会話が続く状況を、そのまま受け入れようとした強さがありました。

一方で、「それでもやっぱりつらいから、仕事に集中して残業を入れたり週末は友達と会って気を紛らわせたり、思い詰めないようにしていましたね」と、元彼の見えないところで気持ちを立たせていたといいます。