膣を健康&ビューティーに保つポイント

具体的な「膣ケア」について抜粋してお伝えします。

冷えは大敵!体内を温めるぽかぽか生活

体や膣を健康に保つのに、大敵となるのは冷えです。

「特に膣周りが冷えてしまうと、月経痛や月経不順も引き起こしやすくなります。女性ホルモンのバランスが崩れ自律神経の乱れや免疫力の低下にもつながるので注意が必要です」。

出典(『産婦人科医が教えるオトナ女子に知っておいてほしい大切なからだの話』)

体を冷やさないようにするにはまずは暖かい服装から。

「首には皮膚に近いところに太い血管が通っているので首周りを忘れずに温めるようにしましょう。また腹巻などでお腹周りを温めると全身が温かくなります」。

出典(『産婦人科医が教えるオトナ女子に知っておいてほしい大切なからだの話』)

大豆イソフラボンの働きが女性ホルモンを助ける

加齢やストレスで減少してしまう女性ホルモン・エストロゲン。
エストロゲンの減少をサポートするのがイソフラボンです。

「イソフラボンはホルモンではありませんが、体の中でエストロゲンに似た働きをしてくれるため、女子力を上げる物質として非常に注目されています。
イソフラボンは大豆に多く含まれる成分で豆腐や味噌、納豆、きなこなどの大豆製品に含まれています」。

出典(『産婦人科医が教えるオトナ女子に知っておいてほしい大切なからだの話』)

オメガ3は女子力アップの秘密兵器

オメガ3やオメガ9脂肪酸は女性にとってとても力強い味方。

「必須脂肪酸のオメガ3は良質な脂肪酸で、日常の食生活で十分な量を取ることが難しいのですが、とても重要視されています。
生活習慣病を予防したりアレルギーの緩和、女性にとって嬉しいダイエット効果も期待できるようです」。

出典(『産婦人科医が教えるオトナ女子に知っておいてほしい大切なからだの話』)

洗い過ぎはトラブルのもと

衛生的にしたいからと洗いすぎるのはよくありません。

「おりものが多いと訴える患者さんの中で間違ったケアをしている方がいます。
おりものには膣内の雑菌を外に出すという働きもありますので、あまり神経質になりすぎて過剰に洗ったりしないようにしましょう」。

出典(『産婦人科医が教えるオトナ女子に知っておいてほしい大切なからだの話』

市販のせっけんやボディーソープにはアルカリ性で刺激の強い成分が含まれていることがあるため、膣内まで洗ってしまうと、膣内の酸性の環境を崩してしまうことにもなります。

「海外では膣やデリケートエリアを洗うときは、オーガニックのウォッシュオイルや弱酸性の専用ソープなどを使用するのが当たり前になっています。
専用コスメを使わない場合でも石鹸やボディソープなどを直接皮膚につけるのではなく、よく泡立ててから使用するとよいでしょう。
また洗った後は、低刺激のローションや専用の保湿剤などでうるおいをカバーすることも大切です」。

出典(『産婦人科医が教えるオトナ女子に知っておいてほしい大切なからだの話』)

おりものシートはこまめな交換が大事

おりものシートの過信は厳禁。

「おりものシートを使うときは短時間でこまめに新しいものに取り替え、常に清潔に保つように心がけましょう。女性器はどうしてもムレやすいので通気性が重要となります。特に体調の悪いときは、雑菌の繁殖により膣炎を引き起こす恐れもありますので注意が必要です」。

出典(『産婦人科医が教えるオトナ女子に知っておいてほしい大切なからだの話』)

ナプキンは素材を重視し、1番気をつけたいのは通気性

膣やデリケートエリアにとって大敵なのはムレ。

「膣は潤いを必要とする反面、雑菌の繁殖原因となるムレには敏感です。
月経の時に気になる嫌なニオイも、そもそもこのムレが原因なのです。
最近のナプキンは性能が良く、経血を素早くキャッチし、外に漏らさずギュッと中に溜め込んでくれますが、裏を返せば、それだけ通気性が悪いことを意味します。

このムレを解消するためにはやはりナプキンをこまめに取り替え、清潔に保つことが1番の対策となります。月経の時は温水洗浄便座で外陰部についた経血を洗い流すと良いでしょう」。
出典(『産婦人科医が教えるオトナ女子に知っておいてほしい大切なからだの話』

「膣ケア」にとってストレスや不規則な生活、間違ったケアはマイナス要因。膣は女性の体の要であり、「膣ケア」は自分をケアすることでもあります。正しい知識を持つことでいつでも良い状態を保つようにしたいですね。

参考書籍
八田 真理子『産婦人科医が教えるオトナ女子に知っておいてほしい大切なからだの話』

監修
八田 真理子(はった まりこ)・・・聖順会ジュノ・ヴェスタクリニック八田 院長。日本産科婦人科学会専門医、母体保護法指定医。日本マタニティフィットネス協会認定インストラクター。1990年、聖マリアンナ医科大学卒業。順天堂大学、千葉大学、松戸市立病院産婦人科勤務を経て、1998年、千葉県松戸市で女性のためのクリニック「ジュノ・ヴェスタクリニック八田」を開業。
女性の幸せを願い、サポートするクリニックとして、思春期から更年期までの幅広い女性の診療を行っている。

美容ライター。美容誌の編集を経て、ビューティ&ヘルス、フード、ファッション、ナチュラルライフなどについて執筆。美容ブログ『SimpleBeauty』でもコスメ情報を更新中。WebメディアのほかHP、紙媒体も手掛けています。