3. 就寝時間の1時間前にお風呂から上がる

お風呂から上がる時間も気をつけてほしい、と小林さんは話します。目安は「寝る時間の1時間前」。就寝時間とお風呂から上がる時間をあまりあけないほうがいい、というわけです。

体温が下がりはじめたタイミングで眠ると、途中で起きることなくしっかり眠れたという研究報告があります出典(『あきらめていた「体質」が極上の体に変わる』)

お風呂から上がって1時間以上、起きたまま過ごしていると、体が冷めてしまい、眠りにつきにくくなるのだとか。

とはいえ、残りの仕事をしたり、趣味をしたりと、お風呂から上がって、数時間後でないと眠れない……という方もいるはず。

その場合は寝る前に湯船に再度浸かったり、手足だけでもお湯に浸したりすることで、深部体温が下がりやすく、眠りに入りやすい状態を作ることができるそう。特に手足だけお湯に浸けるくらいなら、思い立ったときに簡単にできそうですね。

4. 半身浴じゃなくて、鎖骨まで浸かる

美容本の多くが昔から半身浴を勧めているのに対し、小林さんが勧めるのは全身浴。「鎖骨まで浸かる」くらいのたっぷりのお湯に浸かるのが目安です。

湯船に浸かるだけで、体にはおよそ500kgもの負荷(水圧)がかかるほか、血管にも圧力がかかって、血行がよくなり、マッサージと同等の効果があるのだそう。

鎖骨までしっかりお風呂に浸かれば、鎖骨にある、リンパ液が流れこむ静脈に水圧がかかり、体内の老廃物や疲労物質もスムーズに流れるようになります出典(『あきらめていた「体質」が極上の体に変わる』)

浸かるだけで水圧がかかり、ナチュラルなマッサージ効果が期待できるなんて最高。お風呂タイムを活かさないのはもったいないといえます。

5. くびれを作るエクササイズ

4で紹介したように、湯船に浸かっていると、体に相当な負荷がかかっています。だからこそ湯船での運動は、少しの動きで効果が大きくなるのが魅力。

なかでもお腹や下半身は、部屋で普通に行うエクササイズよりも高い効果が期待できる、と小林さん。本書で紹介されているのは、腹筋を鍛える「足こぎエクサ」。

1、湯船に入って座り、背中を浴槽につけて、足を浮かせる
2、両手を胸の前でクロスし、そのまま自転車を漕ぐように両足を回す(×10回)
*バスタイムの前半に行い、後半はゆったりお湯に浸かるだけにして、リラックス
*簡単だと感じたら、回数を増やしたり、背中を浴槽から離したりすると、より効果が高くなる

キレイになれるお風呂の入り方を実践すれば、ズボラさんでもスリムになって、今よりもっと美しくなれます。今夜から早速、できることから試してみてください。

小林麻利子さん
生活習慣改善サロンFlura主宰。ナイトケアアドバイザー。睡眠改善インストラクター。
20代の頃に肥満や生理不順、肌荒れ、過呼吸などに悩まされていたが、睡眠と入浴を中心に生活習慣を見直し、8キロの減量に成功。体の不調も消えたことから、自律神経を整えるためのあらゆるメソッドを研究し始める。講演活動やWeb連載のほか、テレビ・雑誌でも活動中。著書に『美人をつくる熟睡スイッチ』(ジービー)がある。

フリー編集者・ライター。岡山県出身。中央大学法学部卒業後、楽天、リアルワールドを経てフリー編集者/ライターに。関心のあるテーマは女性の生き方や働き方、性、日本の家族制度など。結婚・離婚を一度経験。11月14日に『はたらく人の結婚しない生き方』を発売。