卒業するまでは、例えば、1日に振りを何十曲も覚えたりすることもありました。
それは誰がやっても大変なことなんだけど、でも、兼任になった人の宿命なんです。がんばってるのは自分だけじゃなく、他にもがんばっている人がいたから。当然のことだったから、あまり言わなかった。
でも、ひとりになって、外からいろいろ言われながらも戦って。新しい人たちと、いい出会いがまたあって。
2017年の4つの舞台では、どの舞台もまったく異なる役をやれたのも、すごく嬉しかったし、オーディションがあって、役を勝ち取ってやれたお芝居があったことも嬉しかったです。
ーー佐江ちゃんのいろんな話を聞いていると、人との「縁」や「つながり」が大きかった2年だったのかなって、すごく感じます。
そうですね。いろんなことは、ちゃんとつながるんですね。
ーー『ZEROTOPIA』は、確実に、4年前の『クザリアーナの翼』からつながっていますね。
そうですね。あと、『王家の紋章』でのWキャストの経験ともつながっていると思います。新妻聖子さんとWキャストをやれたことは、本当にすごいことです。
ーー『ZEROTOPIA』のサンディー役は、地球ゴージャスにとって、初めてのWキャストで。本当につながってますね。
地球ゴージャス初めてのWキャストに臨めたことは、本当に嬉しいです。
ーー『ZEROTOPIA』では他にも、岸谷五朗さんと寺脇康文さんの、「役者として演じるだけでなく、スタッフさんも含め、大所帯をまとめ上げている」というエピソードも、聞いていてすごいなと思いました。(第46回)
今回は、地方公演で劇場が変わるから、スタッフさんは東京公演が終わってから、名古屋、新潟へ行くけど、その間、皆、1回も家に帰っていないんです。
今回、いろんな地方へ行くので、スタッフさんが作ってくれた地球ゴージャスの「旅のしおり」というのがあって。そのなかに、スタッフさんのスケジュールも書いてあって、スタッフさんがいつ劇場に入るかわかるんです。
作品は、スタッフさんも役者も皆で作っているから、皆が共有できるしおりになっているんです。
だから、自分の劇場入りがいつなのか調べていても、スタッフさんのスケジュールが気になって(笑)
「いつから劇場入りするんだろう」って見ていると、やっぱり「ちゃんとしなきゃ」っていう思いが、すごくわいてくるんです。
私もスタッフさんへの感謝を忘れずに、これまでやってきている自信はあります。あるけど、でも、それはまだ、経験の浅い自分がやらなくてはいけない、当たり前の行動のひとつだと思っているんです。
でも、五朗さんや寺さんは、あんなにすごいベテランの方なのに、毎回、作品をつくるごとに、スタッフさんへの感謝を伝えて続けているんです。その姿を間近で見て、
「私もこういう人たちに必ずなる」
って、心に誓いました。それは、これからの自分に絶対つながってくることだと思ってます。本当に「愛があるな」って、つくづく感じています。
ーー地方公演について、詳しくはわからないですが、劇場が変わると、さまざまな調整も初めからやり直すのですか?
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