あっ! ハロウィン! 日本は、ここ数年、盛り上がってますよね。

ーーそうですね。仮装してハロウィンのイベントや、街中へくり出す人もいるのではないでしょうか。もし、佐江ちゃんが仮装するなら、何に化けてみたいですか?

うーん、そうだなあ。今だったら…、そうだ! 思いっきりメイクもしたいから…、ゾンビ! ゾンビやってみたいなあ。20代のうちに、絶対この思いをかなえてみせる! 特殊メイクも絶対するぞ!

ところで、中国でもハロウィンはあるんですか?

ーーはい、ありますよ。ハロウィン(万圣节)は都市部を中心に、西洋のお祭りとして楽しむ人もいますが、地方ではまだまだ浸透していないところも多いようですね。

ふむふむ。そうなんですか。

ーー佐江ちゃんは、仮装したいものに“ゾンビ”と言われてましたが、中国版のゾンビ、“キョンシー”の仮装なんて、いかがですか?

キョンシー! 知ってます! ピョンピョン飛び跳ねるんですよね。映画もゲームもありますよね。

そもそも、キョンシーって何者なんですか?

ーーキョンシーは、中国の伝説の中の妖怪なんですよ。成仏しない死体がよみがえって悪さをするんです。額の前に“お札”が貼られているうちはおとなしいのですが、はがれると人間を襲って生き血を吸い、吸われた人間もまたキョンシーになってしまうんです。

なるほど! そうだったんですね。

ーー1980年代に、日本で最初のキョンシーブームが起こったんです。その頃上映されていた、香港映画や台湾映画がきっかけなんですよ。佐江ちゃんより、少し上の世代の方たちなら、当時のキョンシーブームは、なつかしい記憶かもしれませんね。

あ…、そういえば昔、遠足のバスの中で、キョンシー映画を見たことがあったなあ(笑)

ーー(笑)。今回もたくさんお話を聞かせていただきありがとうございました! 

ありがとうございました!

ーーそして、いよいよ次の金曜日(11/7)は、佐江ちゃんが出演するドラマ『Dr.ナースエイド』の放送日。次回の「ミラチャイ」では、ドラマにまつわるお話をじっくりお聞きしていきたいと思います。どうぞ、よろしくお願いします。

はい! 『Dr.ナースエイド』は、“看護助手”という人々にスポットをあてたドラマです。“看護師さんと、看護助手さんて、どこがどう違うの?” など、ドラマをやらせていただいて、はじめて知ることもたくさんありました。次回はそんなお話をしていけたらなと思います。どうぞ、楽しみにしていてくださいね。谢谢大家!(皆さん、ありがとう!)
 


【今回のまとめ】
◎中国入門ポイント
日本で最初のキョンシーブームを巻き起こすきっかけとなった2本の映画。1985年製作の香港映画『霊幻道士(原題:僵尸先生)』は、優秀な道士と、ちょっと頼りない弟子たちが、キョンシーや美しい女の幽霊とカンフーで対決する、大人が主役のアクションホラー映画。

一方、『幽玄道士 キョンシーズ(原題:殭屍小子)』は、1986年製作の台湾映画です。法術の使い手である道士の孫娘、テンテンと、やんちゃな男の子4人が巻き起こすストーリーが中心。キョンシーと戦う子どもたちの愛らしい戦士ぶりが特徴で、大人も子どもも楽しめる娯楽作品として描かれています。

コミカルなホラーとして描かれることの多い、キョンシー映画やドラマ。気軽に中華圏の文化、または、異文化に親しむひとつの方法ともいえるでしょう。いずれの映画もシリーズものとして制作されているほか、最近では日本でもキョンシーをテーマにドラマ化されていたり、『霊幻道士』は、本格的なホラー映画として、昨年あらたに制作されるなどしています。

◎今回のフレーズ&単語
万圣节【Wàndànjié】ハロウィン
僵尸【jiāngshī】硬直した死体
僵尸先生【Jiāngshī xiānshēng】1985年制作の香港映画のタイトル。邦題は『霊幻道士』 ※先生:男性に対する敬称。名前の後に用いる「〜さん」の意。単独で男性への呼びかけにも使われる
殭屍小子【Jiāngshī xiǎo zi】1986年制作の台湾映画のタイトル。邦題は『幽玄道士 キョンシーズ』。殭屍は、おもに台湾で使われている繁体字で、意味は、僵尸と同様 ※小子:子ども

*本文中の赤字は、中国語です。
*)中国語の表記は、上海(大陸)で使われている簡体字を使用しています。また【 】内には、中国語の発音表記として漢語拼音(ピンイン)を記しています。

撮影:山田大輔 スタイリング:山本隆司 ヘア&メイク:JULLY

1990年8月13日生まれ。東京都出身。O型。AKB48のメンバーとして活躍。2016年4月1日に旧チームK特別記念公演でグループを卒業。『王家の紋章』、ブロードウェイミュージカル『ピーターパン』、『TOKYO TRIBE』、ユーミン×帝劇vol.3『朝陽の中で微笑んで』、地球ゴージャス プロデュース公演 Vol.15『ZEROTOPIA』、『ブロードウェイ・ミュージカル「ウエスト・サイド・ストーリー」Season2』などに出演。連載から生まれた書籍「これさえあれば。」が発売中。Official

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