鍵盤ハーモニカとガムランが融合したり、 巨大な人形がパレードしたり、 瓦を叩きながら歩いたり・・・。 ノイズのような、音楽のような、うるさいけれど心地よい音の行列。

 

バグパイプに似た不思議な楽器。※マケドニアやブルガリアのバグパイプ「ガイダ」か?
 
楽器を演奏しながらみんなでパレード。簡単な楽器なら小さい子供も参加できる。
 

音楽劇「SUPER-FISHERMAN」は、音楽祭の為にために制作された、魚市場からインスパイアされたストーリー。 不思議な魚を見つけた誠実な漁師さんの話。ベジタリアンな寿司職人、ダーウィンの進化論研究者、ゴージャスでハイテクなビジネスマンが魚を巡って口論。市場の人も巻き込んで争いはだんだん大きくなる・・・。

朗読、BGM、そして効果音。手拍子を打ったり、リズムに合わせて体を動かしたり、どこまでがステージで、どこまでが観客かが曖昧な空間。まるで魚になって大海原をたゆたっているよう。

 

不思議な魚の夢を舞踏で表現

最後の曲は、だじゃれと音楽の融合を試みてきた野村誠氏による最新作『千住の1010人』。野村氏が書いた曲の中でも最大編成の作品で、弦142人、管254人、打301人、行為255人、指揮3人、進行役58人という人数を想定している。

だじゃれを織り交ぜた多様なパートからなる楽曲で、民族楽器(インドネシアのガムランやタイのピパット)、弦楽器(ギター/ウクレレ)、管楽器(通常の金管、木管に加えて、鍵盤ハーモニカやリコーダー)、打楽器(ジャンベ、カホン、鍋、フライパン、炊飯器、瓦など)、手づくり楽器、キャッチボール、縄跳び、などなど、奇想天外なアイディアが盛りだくさん。