大島薫――。女性ホルモンを投与しておらず性転換手術も受けていないれっきとした男性でありながら、史上初の男の娘AV女優として有名になった日本の男性タレントである。今年6月にAV業界を卒業し、現在は被写体・音楽等幅広く活動をしている。
そんな大島薫さんの様々な一面に迫った「大島薫展」。2015年2月に大阪で開催され人気を博したこの展覧会が、10月26日~11月1日に名古屋・大須にあるロジガレ・モノコトで開催中だ。今回はそちらに取材に行ってきました。
大島薫展/10月26日(月)~11月1日(日) 名古屋・大須 ロジガレ・モノコト
“7人”の表現者が描くそれぞれの“大島薫”
平日午後7時。中京圏唯一の寄席である大須演芸場の近くにある会場のロジガレ・モノコトに足を運ぶと、古民家風の店内には所狭しとお客さんが詰めかけていた。
入って目の前のバーカウンターには大島さんがおり、お客さん達と楽しそうに話をしていた。大島さんと対面してゆったり話せる機会はなかなかないため、まったり楽しんでいる方が多い
この展示会、普通は枚数限定になりそうなサインも2ショット写メもOK! 展覧会の写真の撮影もOK、ネットへのアップもOKと物凄い太っ腹な対応!
しかも、著者が訪れたのは開催3日目だったのだが、大島さんが名古屋に来ることがなかなかないせいか、大島さんに会いに毎日足繁く来ている方も多くいて驚いた。
さて、この大島薫展は、大島薫さんをモチーフとして、7人のアーティストさん+大島さん自身が写真や絵などの方法で「大島薫」を表現している展覧会である。
見た目は女性、性別は男性。見ようによっては男にも女にもそれとも全く異なる見方もできる「大島薫」。それを7人のアーティストさんがそれぞれ挑戦的に、異なる表現を試みているのが印象的だった。
参加しているアーティストさんは、おぽっかるさん・中野雨衣子さん・ならもとかずやさん・若林賢太郎さん・綾女牡丹さん・野口恭平さん・相馬ドリルさんの7名だ。
まず、会場入口の左手側には、大島さんのセルフポートレートの展示があった。セルフポートレートのため、大島さんの片手にはシャッターリモコンが握られているのがとても味がある。その中には、今年8月に発売された大島さんの著書であるフォトエッセイ「ボクらしく。」の表紙写真もあった。