物価高や円安で韓国旅行のスタイルを見直す人が多い。旅の基点を首都ソウルから第二の都市・釜山にする人も珍しくなくなった。食費や宿泊費がソウルより安く済むし、ここ数年、観光整備が進み、釜山ならではの魅力が鮮明になってきたからだ。今回は釜山を旅する人なら誰もが訪れる魚市場の美味しい定食屋さんを紹介しよう。
チャガルチ市場で地元民に長く愛される定食屋さん

釜山の観光エリアは大きく3つに分けられる。南側の海に面した旧市街・南浦洞(ナムポドン)。釜山駅のあるエリアを北上したところにある繁華街・西面(ソミョン)。東側の海に面したビーチリゾート海雲台(ヘウンデ)だ。
なかでも、釜山庶民の歴史が感じられるのが、日本で70年代に大ヒットした「釜山港へ帰れ」ゆかりの地、南浦洞。大ヒット映画『友へ チング』や『国際市場で逢いましょう』の舞台でもある。
その南浦洞の顔と言えるのがチャガルチ市場というフィッシュマーケットだ。市場の歴史は意外と浅く、日本の植民地支配が終わった後から朝鮮戦争(1950~1953)で全国から戦争避難民が釜山に押し寄せた頃にかけて、魚市場が形成された。
かつては路面店や露天商が東西に連なっていたのだが、1970年に3階建てのビルが誕生。2006年には地上7階・地下2階の新たなビルができ、路面店の多くがそこに移った。
今でもビルの西端から西方向500メートルの間には店先に鮮魚を並べて売る店や刺身食堂、屋台風の飲み屋などが並んでいて、散歩が楽しい。
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