叱る以上に褒める

ちょっと叱りすぎたとか手をあげてしまったという時は、意識して褒めるべき点を探してみましょう。

実は子どものやんちゃや失敗はすぐ目につくのに、子どもが頑張っていることには、なかなか気づかないものなのです。

子どもの日々の行動は、当たり前にできることではなく、成長し学んでいる証拠です。それまでできなかったことができるようになっていることも多いはず。

料理を運ぶのを手伝ってくれた、ママが落としたハンカチに気づいて拾ってくれた、洗濯物をたたんでくれた、読んだ本をきれいに元の場所に片づけた、落ちていたゴミをゴミ箱に捨ててくれたなどなど。

褒めると言っても何も大げさに言う必要はありません。

「助かったわ」「ありがとう」「よく気がついたね」「きれいにできたね」

こんな一言で、子どもには、親がちゃんと自分を見てくれ認めてくれているのだと伝わります。自分をしっかり見て認めてくれているとわかれば、叱られることも自分を思っての愛情からだとわかります。

イライラの元を断つ

イライラが続くと、また手をあげてしまうなんてことにもなりかねません。なんだかイライラしているなと感じたら、その原因を考えてみましょう。

嫌なことがあってイライラしているなら、おいしいケーキでも買ってきて食べるとか、

買い物にでも出かけましょう。

YouTubeでは笑える面白い映像やほっこりする映像もたくさんありますから、大笑いしたり癒されたりして忘れてしまうのも手ですよ。

褒めるにしても叱るにしても、ママ自身が、できるだけ冷静に観察し判断できる、良い状態でいられるように努力しましょう。

子どものためだけではなく、自分自身のためにも、ストレスをため込まずイライラの元を断つことをお勧めします。

毎日毎日理由もなく手をあげるというのは虐待ですが、本当に腹が立った時に、親がつい手をあげてしまうというようなことは、あってもいいと筆者は考えています。

社会に出ればいろいろな人がいます。子ども同志の喧嘩もそうですが、たたかれるという経験も社会勉強になります。もちろん限度はありますが。

大切なことは、たたいても当然とか知らん顔をしていれば、子どもはたたいてもいい、たたいても謝らなくていいと学んでしまうということ。

良くも悪くも日々の行動から、子どもは学んでいくのだということを覚えておきましょう。してしまったことを失敗で終わらせるか、学びに変えるかは親の対応次第です。

 

「元日本航空CA、英語プリスクール経営者、保育士。幼児教育研究家として『日本欧米いいとこどり育児のススメ』をYouTubeでも発信。著書に『グローバル社会に生きる子どものためのしつけと習慣』『5歳からでも間に合う お金をかけずにわが子をバイリンガルにする方法』『モンテソ―リ教育で伸びる子を育てる』、『ホンマでっかTV』に子ども教育評論家として出演など。」