40代・50代から始める「自分の介護準備」

介護は親だけの問題ではありません。自分もいつか「介護される側」になる日が来ます。

日々の健康管理は、将来の介護リスクを減らす最大の投資です。食事・運動・定期健診の習慣化はもちろん、自宅のバリアフリー化や住み替えの検討も早めが安心です。

また、エンディングノートで自分が介護状態になったときの意思を残しておくと、家族の負担を減らせることもあります。

医療保険や介護保険の見直しも、この年代から着手しておきたいポイントです。

家計の中に「介護費用の為の口座」を作ったり、民間の介護保険を検討したりしてみるのも効果的です。

介護はチーム戦。「助けて」と言える勇気を

介護を続けるうえで一番大事なのは、「一人でやらない」こと。家族や親戚、友人、地域包括支援センター、ケアマネジャーなど、頼れる人や機関をリスト化しておきましょう。

「助けて」と言える勇気は、介護を長く続けるための力になります。

完璧を目指すより、「続けられる形」を選ぶことが、親にも自分にも優しい介護につながります。

介護は突然やってきますが、お金と情報、人のつながり――この3つがそろえば、介護の負担はぐっと軽くなり、慌てずに選択肢を持って動けます。

40代・50代は、親のため、自分のために動き出す絶好の時期。今日からできることを一つずつ始めて、未来の安心を少しずつ形にしていきましょう。

【執筆者プロフィール】鎌倉一江(かまくらかずえ)

キッズ・マネー・ステーション認定講師、CFP®、FP技能士1級、終活アドバイザー

長野県松本市出身。音楽大学卒業後、ピアノ調律師、個別指導塾教室長を経て金融業界へ。金融業界転職のきっかけはカンボジア学校支援と相続(争続)。
現在は、会社員として乗合保険代理店で社員教育、企画営業。個人で執筆・金融教育を行っている。

「見えないお金」が増えている現代社会の子供たち。物やお金の大切さを知り「自立する力」を持つようにという想いで設立。全国に約300名在籍する認定講師が自治体や学校などを中心に、お金教育・キャリア教育の授業や講演を行う。2023年までに2000件以上の講座実績を持つ。公式サイト「キッズ・マネー・ステーション