食育インストラクターであり、モデル、タレントとしても活躍中の和田明日香さん。
明るくてしっかり者の印象ですが、それが産後にあだになり、なかなか人に頼ることができなくて苦労した時期もあったそうです。
7月に出版された初のエッセイ本『子どもは相棒 悩まない子育て』(ぴあ)のなかで、地域の子育て支援に関わる人たちや、同じように子育てしているママたちとの出会いを経て、「この子の母親は私だけだけど、この子を育てていくのは、私だけじゃない」と思えるようになったと書かれています。
人に頼るのはダメなことではないはずなのに、苦手意識を持っている人は多いですよね。
ですが、子育ては人生の一大事。時には人に頼ることも、子育てのスキルのひとつと言えるかもしれません。
明日香さんに、人に頼ることで得られること、人に頼る時に気をつけたいことなどをお聞きしました。
頼りたいのに頼れなかった産後
――明日香さんは、お子さんが生まれるまでは、人に頼らずなんでも自分でやってしまう方だったんですか?
和田明日香さん(以下明)「そうですね、人に頼るのは苦手だったと思います」
――きょうだい構成は?
明「弟がひとりいます」
――お姉ちゃんってがんばっちゃうんですよね。
明「お姉ちゃんだからかどうかはわからないですけど、責任感は強かったかもしれません。生徒会長をやって、学校をよくしていこうと思っていた時期もありましたね(笑)」
――すごい、正義の人ですね! そんな明日香さんですが、産後は育児ノイローゼにもなったそうですね。どんな感じだったのでしょうか。
明「産後に自分の親に来てもらった時に、必要だから来てもらうんですけど、用が終わったらさっさと帰ってほしいって思っていました。それでいて、帰ったら帰ったで、なんで帰っちゃったのよ、さみしいじゃないと思ったりして」
――そのつらい気持ちを伝えたり、具体的にこういう風に助けてほしいと言ったりはできなかったんですね、実のお母様でも。
明「私は学生の時に妊娠して、計画的に子どもを産んだわけではなかったので、親にもいろいろ心配されたし、周りにも迷惑をかけたので、もうこれ以上誰にも迷惑はかけられないと思っていたんですよね」
――責任感が強いんですね。
明「責任感なのかどうかわかりませんが、そう思い込んでいたんですね。それに、人に頼らなくても自分はできるとも思っていました」
――ある意味、過信してしまっていたんですね。
明「甘えるということができるようになったのは最近ですね。それまでは本当に無駄な責任感と、子育ては自分が全責任を持ってやらなくてはいけないという思い込みで、人に頼れませんでした」