美容センサス2025年下期(美容と健康に対する意識調査)

株式会社リクルート(本社:東京都千代田区 代表取締役社長:牛田 圭一)の美容に関する調査研究機関『ホットペッパービューティーアカデミー』(https://hba.beauty.hotpepper.jp/)は、全国の人口20万人以上の都市居住者のうち、15~69歳の男女1万3,200人を対象に実施した「美容センサス2025年下期」の結果を発表いたします。

「美容センサス下期」では、2018年より「美容意識と購買行動」「美容医療」「ジム・ヨガ・フィットネス」の3分野を通して、美容と健康に対する消費者の関心や行動の変化を明らかにしています。今回の調査では、20代男性のメイクアイテム購入や美容医療への関心の高まりが特に顕著な結果となりました。メイクアイテム購入率は34.8%と3割を超えました。美容医療の利用率は4年連続で増加し、22.8%と2割を超え、若年層男性の“美容・健康投資”への意識が拡大していることが分かりました。

■調査のポイント
1. 20代男性のメイクアイテム購入率※1が3割を超える
男性のメイクアイテム購入率は増加しており、なかでも20代男性は34.8%と3人に1人以上が購入。「下地」「コンシーラー」といったベースメイクアイテムを中心に購入が増加。

2. 1年以内の美容医療利用率※2は、20代男性が2割超に
20代男性の美容医療利用率は22.8%で、同年代女性(21.7%)をわずかに上回る結果に。
女性の美容医療利用率は2021年から2024年まで増加傾向にあったが、2025年は10.2%と前年から1.8ポイント減少。

3. ジム・ヨガ・フィットネス市場規模※3は男性が3年連続で拡大
ジム・ヨガ・フィットネス市場規模は6404億円と推計。全体ではー3.9%と縮小したが、男性市場は+5.2%と3年連続で拡大。
20代男性の「マンツーマン指導(パーソナルトレーニング)」の利用が特に伸びている。

※1 1年以内にメイクアイテムを1個以上購入した人の割合
※2「医療脱毛」「美容内科・美容皮膚科」「美容外科」「審美歯科・矯正歯科」のいずれかを1年以内に利用した人の割合
※3 施設利用率、年間の平均利用金額、人口推計(総務省統計局)からの推計

研究員からのコメント
今回の調査では、男性の美容意欲の高まりがより鮮明になりました。特に20代男性では、メイクやスキンケアのほか、美容医療・フィットネスなど、外見や体調のメンテナンスを“自己管理の一環”として取り入れる傾向が強まっていると考えられます。美容医療分野では、3年以内に受けた施術のなかでは「痩身」の伸び率が高く、ジム・ヨガ・フィットネスでは「マンツーマン指導(パーソナルトレーニング)」の利用が顕著に増えています。近年、“身だしなみを整える”という意味でのメンテナンス意欲や健康管理への意識が高まっており、美容と健康の両面で“自分を整える”ことが、男性にとっても自然な行動になりつつあります。

『ホットペッパービューティーアカデミー』研究員 田中 公子




【詳細結果】

■20代男性のメイクアイテム購入率が3割を超える

男性のメイクに関する意識が顕著に高まっています。メイクアイテム購入率は、女性が高水準で高止まりしているのに比べると、男性は13.8%とまだまだボリュームは小さいものの、ここ4年で購入率はじわじわと増加しています(図表1)。特に20代男性の購入率は34.8%と前年から8.9ポイント増加し、3人に1人以上が購入していることが分かります(図表2)。メイクアイテム別では、20代男性は全ての項目で購入率が前年と比べ増加しており、特に「下地」(27.3%、前年差+9.9ポイント)、「コンシーラー」(25.9%、同+9.1ポイント)など、ベースメイクアイテムの伸びが顕著です(図表3)。
男性のベースメイクは、若年層には韓流アイドルブームを受けた透明感のある肌への憧れ以外にも、肌荒れやひげの剃り跡を目立ちにくくするなど、「マイナスからゼロ」にする目的で使用されることも多く、メイクが「身だしなみの一部」として男性の生活に定着しつつあると考えられます。
(『ホットペッパービューティーアカデミー』研究員 田中 公子)










■1年以内の美容医療利用率は、20代男性が2割超に

男性の1年以内の美容医療利用率は8.8%と2021年から増加傾向で、ここ5年で最も高い水準となりました(図表4)。特に20代男性は22.8%で、同年代の女性(21.7%)を初めて上回っています(図表5)。
一方で、女性の利用率は10.2%(前年差-1.8ポイント)と減少し、2024年まで続いた増加傾向に一服感が見られました(図表4)。ジャンル別では「医療脱毛」「美容内科・美容皮膚科」の利用率が前年と比べ減少しています(図表6)。ここ1~2年の脱毛クリニックの相次ぐ倒産なども心理的に利用の抑制につながっている可能性があります。また、自宅での脱毛器の使用や、セルフ脱毛サロンなどの利用の増加も影響しているとも考えられます。
(『ホットペッパービューティーアカデミー』研究員 田中 公子)














■施術費用は男女とも低下。男性の「痩身」の利用が増加

1年間の平均施術費用は男女ともにどのジャンルも前年と比べ低下しており、施設間の競争激化による価格の低下が影響していると考えられます(図表7)。
また、3年以内に利用した施術内容を見ると、女性では「二重の整形」が増加、男性では「痩身」「ホクロ除去・あざやイボの治療・傷跡治療」「目の下のクマ・たるみ取り」が増加しています。「痩身」は女性のトップ10にはランクインしておらず、男女によって施術の利用に差があることが分かります(図表8)。
(『ホットペッパービューティーアカデミー』研究員 田中 公子)








■ジム・ヨガ・フィットネス市場規模は男性が3年連続で拡大

ジム・ヨガ・フィットネス市場の推計規模は6404億円(前年比-3.9%)でした。女性市場が前年比-14.6%と縮小する一方、男性市場は同+5.2%で3年連続の拡大を見せています(図表9)。また、「マンツーマン指導」「マンツーマン指導以外」ともに、男性の利用率が右肩上がりで増加しています。なかでも20代男性では前年の10.5%から15.4%へと大幅に増加しています(図表10)。健康管理への意識と外見に対する美容意識の両方が高まるなかで、トレーニングを“体型維持”や“見た目のメンテナンス”の手段として取り入れる動きが広がっています。
(『ホットペッパービューティーアカデミー』研究員 田中 公子)













■調査概要
調査名 :「美容センサス2025年下期(美容と健康に対する意識調査)」
調査手法:インターネットリサーチ
調査期間:2025年8月4日(月)~8月18日(月)
調査対象:全国、人口20万人以上の都市に居住する15~69歳の男女各6,600人
※図表内の%の値は小数第2位を四捨五入しているため、差分や合計値において、単純計算した数値と合致しない場合があります。
※市場規模推計の値は小数第1位を四捨五入しているため、差分や合計値において、単純計算した数値と合致しない場合があります。

【人口統計比率に合わせた集計(ウェイトバック集計)】について
2024年調査より人口統計比率に合わせた集計(ウェイトバック集計)に変更しています。(2021年~2023年のデータも再集計)
詳細は「美容センサス2025年下期」各資料編をご参照ください。
【市場規模推計 算出の方法】
男女各年代の市場規模推計の合算値(15~69歳・男女合計)
市場規模推計(円)
=人口(人)※1×1年以内の施設利用率(%)※2×年間の平均利用金額(円)※3
※1人口データは人口推計(総務省統計局)を使用。年齢(5歳階級)、男女別人口―総人口(各年10月1日時点)。調査年の前年10月1日時点の人口を使用。
※2※3ホットペッパービューティーアカデミー「美容センサス2025年下期」各資料編より使用。
「美容センサス2025年下期≪美容意識・購買行動編≫資料編」
「美容センサス2025年下期≪美容医療編≫資料編」
「美容センサス2025年下期≪ジム・ヨガ・フィットネス編≫資料編」

■『ホットペッパービューティーアカデミー』とは
美容に関する調査研究機関。「美容の未来のために、学びと調査・研究を」をビジョンに2014年に開校しました。美容サロンのマネジメントやマーケティングを学ぶ「経営セミナー」、美容センサスなどの「調査研究」、訪問美容・女性活躍・SOGIE・障がいがあるお客さまへの接客などの情報提供・イベント開催などをはじめとした「サステナビリティ活動」を柱に、全て無料で美容業界へ情報発信しています。これらの活動により、美容業界の成長に寄与する場の提供を目指しています。


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