妊娠中のマタニティブルーや産後うつと呼ばれる症状は、ママだけのものではなかった!

愛しい我が子の誕生後、睡眠障害や頭痛、胃痛などの身体症状が出る人や、不安感やうつ状態などに陥り「幸せなはずなのにどうして」「家に帰りたくない」と苦しむパパが増えているようです。
 

マタニティブルーの男性版“パタニティブルー”って何?

妊娠中や産後、特に辛いことがあるわけでもないのに突然悲しい気持ちになって涙が出たり、ヒステリックになって夫に八つ当たりしたり、不安で眠れなくなってしまうような状態をマタニティブルーや産後うつと呼びます。

この男性版とも言えるのが「パタニティ(父性)ブルー」。昨年頃から注目を浴び始めているこの言葉、当てはまるご家庭もちらほらいるのではないでしょうか。

子育てに熱心で協力的なパパが「イクメン」と呼ばれもてはやされるなか、そんな社会の流れと自分の子育てにギャップを感じている人、いませんか?

アメリカの医学誌の発表によると(※)、赤ちゃんの誕生から3~6カ月のパパでうつの症状が見られるのは26%近く。ママになった女性の10~30%が産後うつの状態に陥ることは周知されているが、パパにも同様の現象があるということは見過ごされてきたと指摘しています。

出産の疲れや急激なホルモンバランスの変化などが起こる母親に対して、パパはどのようなことで「パタニティブルー」になってしまうのか、理由は下記のようになるようです。
 

パパはどうして「パタニティブルー」になるの?

理由1: 生活の変化
妊娠期がない分、男性は女性よりも生活の変化や精神面での苦労が急激に訪れるといいます。夫婦で過ごしていた大人中心の生活から、子供最優先の生活になることに戸惑うパパも多いようです。小さな命を守る責任感や精神的な負担は、子供を産んだママと同じようにパパにも当然あります。

理由2:夫婦の時間が減る&妻が子供にかかりっきり
ママが子供の世話で忙しくなるため自分との時間が減ってしまって寂しいという意見。この話よく聞きますが、寂しくなる前に同じくらい子供に時間割いてくれよ! と常々思います。ただ、物理的に夫婦で過ごす時間が減ってしまうのは必然。ママがある程度しょうがないと思っていても、心が離れてしまったと感じるパパが意外と多いようです。

理由3: 育児と仕事のバランス
つきっきりで育児はできないとしても、仕事から帰った後や休日などにパパが子供の面倒をみている家庭も多いと思います。単純に愛しい我が子と接する時間が短いことに悩む男性もいれば、育児休暇や時短制度を利用しようと思う男性は子育てに専念することで生じる(かもしれない)キャリアへの影響を懸念しているよう。

理由4: 人生における役割の変化
共働きの家庭が増えてきたとはいえ、大黒柱として家庭を支えるという精神的・金銭的な負担は相当なものです。また、会社の同僚や友人との飲み会なども頻繁には行けなくなってしまうことも多く、なんとなく社会と切り離されたような感覚になってしまうこともあるといいます。

いずれにしても「パタニティブルー」に陥る理由には個人差が大きいため、原因が特定されていないのが現状です。