「ないない」
子どもといっしょにオモチャを片付けるシーンでよく使う言葉。「ないないしようね〜」と言えば「片付けようね」「整理しようね」という意味なのです。
初めて聞くと「なくす」や「捨てる」という意味かと思ってしまいそう。
「かんかん」
「頭」を指す赤ちゃん言葉は、「おつむ」が一般的ですが、ほかに「かんかん」なんて言い方も。
前出の『全国幼児語辞典』には、「『禿(かぶろ)』からか」と書かれていました。禿とは、昔の子どもの短く切りそろえた髪型を指すようなので、そこから「頭=かんかん」になったというのは納得できます。
「あいあい」
「相合い傘」のあいあい?「ハイハイ」がなまった言い方?それとも、もしかして「ラブラブ」みたいな意味?
……と意味深な想像をしてしまう人もいるかもしれませんが、実は「あいあい」=「猿」。おそらく「おさーるさーんだよー♪」と歌う童謡の「アイアイ」が由来なのでしょう。
「ちんする」
鼻を垂らしている子どもの鼻にティッシュを当てて「はい、ちんして!」というように使います。つまり、「鼻をかむ」という意味の言葉です。
最近は電子レンジで温めることも「ちんする」と言うので、ちょっとややこしいですね。
「おぶ」「ぶう」「ぶぶ」
「お茶」もしくは「お湯」のこと。飲み物全般を指す場合も。家庭や地方によっては「おぶちゃ」「ぶうちゃ」「おちゃぶ」といったバージョンもあるようです。
「はい、ぶうだよ」というように、赤ちゃんにお茶をあげるシーンでよく使われますが、言葉の意味を知らない人がそんなシーンを目にしたら「ぶうって何!? その茶色い液体、何が入ってるの??」なんて思ってしまいそうです。
「おっちん」
さらに衝撃度が高いのがこれ。ママがやっと歩けるようになったばかりの小さな子に「おっちんして」と言っていたら、すなわち「座って」という意味です。
「おっちん」は関西地方でよく使われる言葉のようですが、ほかにも、「ちゃん」「ちゃんこ」「おっちゃん」「ちんちん」「ちんとん」など、地方によってさまざまなバージョンがあるようです。どれもなかなか衝撃的な響きですね…。
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以上、新米ママ・パパにはわかりにくいさまざまな赤ちゃん言葉を紹介しました。知らないもの、「えっ!?」と驚いたものもあったのでは?
最初のうちは、これらの赤ちゃん言葉を「なんとなく恥ずかしい」「実際使うのは抵抗あるわ」と感じる人は多いでしょう。
ただ、実際に子育てしてみると、赤ちゃん言葉を使うことで、子どもにすんなり通じたり、優しい口調で注意できたりと、メリットを感じるシーンも多いものです。
それに、子育てはハードワークなので、渦中にいると、「言葉づかいが恥ずかしいかどうかなんて気にしてられない」という側面も…。
今は「赤ちゃん言葉なんて絶対使わない」と思っている新米ママも、数年後には、無意識のうちに「ちーして!」や「ないないしようね〜」を連発するようになっているかもしれませんよ。