3. 高速道路道路では80km/h目安!

最も燃費向上効果が高いのが、高速道路など、一定の速度をキープして走り続けられる環境での、長距離移動時です。

まず、スピードを出して走行するのが好きな方は、それだけで燃費を悪化させる要因になります。速度を出せば出すほど、エンジンの回転数が増え、燃料消費も増えるためです。

とはいえ、高速道路であれば、50km/hで走るわけにもいきません。経験上、効率が良くおすすめなのが、80〜90km/hでの走行です。

可能な限り、加減速をしない!

もう一つ重要なのは、加減速をできる限り行わず、一定の速度をキープして走り続けることです。加速をする際には、パワーを使うため、やはりエンジンの回転が上がり、燃料消費が増えてしまいます。

ポイントは、前方との車間距離を多くとり、減速をなるべくしないで済むような予測運転を心がけること。減速をしなければ、加速をする必要もありません。

高速道路の場合、この条件が整いやすいのが、第一走行車線(一番左側の車線)で、最も悪条件なのが、追い越し車線(一番右側の車線)です。

ガンガンにスピードを出して走っていた方は、これを実践するだけで、確実に2割から3割の燃費向上が見込めます。

「カタログ燃費にまったく届かない」人は有望!

車には、それぞれ、カタログに燃費の目安が掲載されており、特定の条件下で、ガソリン1リットルでどれくらいの距離を走行できるかがわかります。

たとえば、2018年上半期にもっとも登録の多かったミニバン、日産「セレナ」で見てみると、燃費消費率「JC08モード」(国土交通省審査値)が、Sグレードで15km、Xグレードで17.2km、モーターアシスト付きのe-POWER Xで26.2kmとあります。

ただ、実際に運転してみると、大半の方は、カタログに記載された燃費には遠く及ばないと実感しているのではないかと思います。

そういう方ほど、紹介した運転マネジメントを実践することで、伸びしろが大きいと言えます。

逆に、カタログ燃費を大幅に越えた燃費効率を実現できるケースはほとんどないため、もともとカタログ燃費に近い燃費ですよ、という方は、効果はほとんどないかもしれません。

街乗りが少なく、長距離移動が多いほど効果大

紹介した運転マネジメントは、1から3に進むほど、効果が高くなります。つまり、街乗りの割合が多い人よりも、高速道路で遠出するケースが多いです、という方のほうが、燃費向上を実感できます。

私の場合、アウトドア&レジャーの取材やプライベートで、長距離運転が多々あるため、この方法で、実際に、カタログ燃費に近い燃費を実現しています。

車は、マツダ「CX-5」XDの4DWで、「JC08モード」(国土交通省審査値)は18km。先日、横浜〜甲府を往復して、1リットルあたり17km以上の燃費でした。

ガソリン代が3〜4割も安い!!

私の車でも、雑な運転をしたり、街乗りばかりになったりすると、簡単に1リットルあたり12kmくらいに燃費が悪化します。

仮に、1リットルあたり12kmの燃費で、500km走行すると、消費燃料は41.66リットル。ガソリン1リットル160円の計算で、ガソリン代は6,666円。

これが、1リットルあたり17kmの燃費で、同じ計算をすると、4,706円で済みます。

運転マネジメントを心がけるかどうかで、実際に、ガソリン代にして3〜4割程度の差が出ているということです。効果は間違いなくありますので、少しでも節約したいなら、ぜひ試してみてください。