牛肉麺で昼ごはん
台北駅北側の路地裏をさらに入ったところに、界隈で評判の牛肉麺の店がある。でこぼこの地面に並んだテーブルはほぼ満席。どことなく岩城滉一に似ている渋いオヤジさんの前には、牛肉麺をテイクアウトしようとする人たちが群がっている。
この店の看板メニューは牛すじ、牛モツ、牛肉の3種類をいっぺんに味わえる欲張り牛肉麺(小130元)。牛肉麺としては相場より少し安い。
女将さんが麺を茹で、手際よく水切りをすると、オヤジさんが牛肉スープや肉類をどんぶりに足していく。小でも日本人には十分食べごたえがある。
一口、スープを飲んでみると、ピリッ! とまず辛味が来る。でもそれはほんの一瞬で、辛味はすぐに口の中で旨味に変わる。舌がその辛さにすっと慣れて、二口目がほしくなる、という魔物スープ。
たっぷりの牛肉はとろけるように柔らかく、牛すじやモツは弾力があって、噛みしめるほどに味わい深くなる。麺は細めで歯ごたえがある。路地裏のお宝牛肉麺だ。
潘家老牌牛肉麺(パンジャーラオパイニョウロウミェン)
台北市華陰街123號
TEL:0912-065-383 10:30~21:00 無休
食後のタピオカグリーンティー
日本でも続々とオープンしている台湾タピオカミルクティー専門店。
わざわざ都心へ足を運び、行列に並び、高いお金を払ってようやくお目にかかれるタピオカミルクティーが、台湾ではあちこちにあり、しかもお手頃価格で楽しめる。
台北裏駅にある『康青龍(カンチンロン』は最近オープンした店のひとつ。このネーミングは「永康街、青田街、龍泉街」の3つのストリートの最初の1文字を取ったもので、日本人にもおなじみの鼎泰豊や雑貨店が集まる人気のエリアのことだ。
注目すべきはそのバラエティーの豊かさ。
通常の黒いタピオカだけでなく、タロイモやサツマイモフレーバーのタピオカもある。
お茶もミルクティーだけでなく、緑茶、烏龍茶、ジャスミン茶など多彩。もちろん、甘さや氷の量も選択できるので自分好みにカスタマイズして楽しめる。
この日いただいたのはタロイモとサツマイモのタピオカ入りグリーンミルクティー。甘さ7成(70%)に指定したので、ほんのり甘いグリーンミルクティーとなった。
康青龍(カンチンロン)/英語名:KQTEA
台北市長安西路55號
TEL:02-2552-1218 10:00~20:00 無休
展示の半分は無料で観られる台北当代芸術館
台北駅の北側にこつ然とその姿を現すモダンなレンガ造りの建物が、台北の若手アーティストの発表の場、『台北当代芸術館』(現代美術館)だ。
台北の下町である西部地区は昨今、アートの分野で目覚ましい発展を遂げている。有名な乾物街の迪化街から続く大稲埕エリアや艋舺エリアで、若手アーティストたちが続々と育っているのだ。
台北裏駅に位置するこの『台北当代芸術館』も、注目のアーティストの作品が展示されている。おもしろいのは、半分が有料展示、半分が無料展示であること。無料のほうは入場自由なので、散歩のついでに立ち寄れる。
キッズコーナーもあり、12歳以下の子どもたちに芸術館の担当者が画材を使ったアート遊びを教えてくれる。
楽しいのは入り口付近のお土産コーナー。台湾人アーティストが作った小粋なデザインの食器や雑貨などがあり、ひと味違ったお土産を買いたい旅行者にはぴったり。
また、芸術館に隣接されているカフェもおすすめ。書店、茶屋、カフェが一体化した落ち着いたエリアで、こちらにも台湾アーティストがデザインした素敵な茶器や、可愛くパッケージされた茶缶が売られている。
台北当代芸術館
台北市長安西路39號
TEL:02-2552-3721 10:00~18:00 月曜定休
罐子茶館
台北市長安西路39號
TEL:02-2550-8506 9:00~19:00 無休