営業の方なら「1件だけ挨拶したら、少し休憩」というように言い聞かせて、1つだけ作業にとりかかりましょう。きりがないので、具体的な例はこれまでにしますが、なぜ、こういった方法で作業がはかどるのでしょうか。

これは、一番簡単な作業に取り掛かることで、「本来やらなければならないことに向かったのだから、できるだけ早く終わらせたい」という無意識的な心理が働いて、どんどん作業が進むためなんですね。

また、そもそもやる気が起きない時は、仕事の作業量全体が、感覚的に把握できなくなっていることがほとんどです。大多数の人は、仕事の量が多いからやる気を失うのではありません。どれくらいのペースで作業を続ければ終わるという確証が持てない時にやる気を失ってしまうといわれています。

一番小さくて簡単な作業を終わらせると、終わらせるべき作業の全体像も見えてきやすくなります。仕事を進める意欲がわきやすくなるというのは、ある意味自然なことかもしれません。

夏は、プライベートのイベントが増える時期です。また、気温の上昇のせいで、体力を消耗しやすいですから、可能なら長時間の仕事は避けたいところです。ここ一番というときは、この方法を使って、一気に仕事を終わらせてくださいね。

福岡県北九州市生まれ 93年から週刊誌・書籍のライターとして活動。救急医療の現場取材・社会保障問題といった社会派な記事から料理、食べ歩き、映画論評まで執筆ジャンルは様々。児童文学作品を上梓する傍ら、フードコーディネーターとしてメニュー開発なども行う。近著に「さぼちゃんのおぼうし」「うちの職場は隠れブラックかも」。ブログhttp://nomichan2001.cocolog-nifty.com/epsiloncafe/