オセロの駒がひとつひとつひっくり返っていくように、今までの価値観が覆されていく時代になってきました。

一例を出すと、学校の入学試験の願書欄から性別が廃止されるようになってきています。これは、LGBTへの理解が一般的になってきていることを意味していますよね。

その反面、世間ではまだまだ古い考えが根強く残っていることも見受けられます。お金についてはいまだに、「汚いからあまり触ってはいけない」だとか、「お金のことを言うのはいやしい」といった考えが聞かれることがあります。特に子どもに向かって、こういうことを言う人は多い気がします。

ですが、すでに働き方の変化の波は押し寄せてきています。私たちの子どもが大人になる頃には、雇われて決まった給料をもらうよりも、自分でお金を生み出す力、つまり「稼ぐ力」がよりいっそう求められる時代になるでしょう。

つまり、嫌でもお金のことを考えて生きていかなければならなくなるのです。

午堂登紀雄 著『「稼ぐ子」に育てるために今すぐやめる24のタブー』を参考に、まず、親がブレーキになるような言動をしていないか、チェックしていきましょう!

稼ぐ子にしたいなら、おこづかいはあげてはダメ?

今子育てをしているママたちの世代で、親が稼ぐ子になることを念頭に置いて育てられた人は少数派だと思います。つまり、いまだほとんどの人が持ち得ていない価値観でもって、子どもを育てなくてはならない時代にきているのです。

たとえば、おこづかい。自分が子どもの頃にもらっていたからというだけで、特に抵抗なく、額を決めて与えていませんか?

実は成功していると言われる人たちのうちで、定額のおこづかいをもらっていたという人は少数派なのだそうです。

「子どもに金銭感覚を教えるのに、おこづかいをあげることがなぜいけないの? 」と思われるかもしれませんが、残念ながら、おこづかいをあげることは、子どもの稼ぐ力を育みません。

そもそもの前提が金額の上限ありきなので、その範囲内でやりくりすることは学べるかもしれませんが、それはお金を稼ぐ力には直結しないからです。

ほとんどの成功者の家庭では、おこづかいではなく、欲しいものがあったら親に言って買ってもらう申告制を採用していたそうです。それは、子どもの欲しがるものならすぐになんでも買ってあげる、という意味ではありませんよ。

子どもに、なぜそれが必要なのか、プレゼンさせるのです。理由を聞き、親を説得させなくてはいけないのですから、子どもとはいえ、それなりの交渉力が必要になるでしょう。

また、おこづかいの悪いところは、お金が足りない場合、あきらめてしまう癖がつくことです。そうではなく、お金がないなら、どうしたらいいか考える癖をつけることが、将来の「稼ぐ力」の素になります。

「貯金しなさい」はNGワード?

子どもが、お年玉や予想外のおこづかいをもらった時、「貯金しときなさいよ」と条件反射で言っていないですか? 『「稼ぐ子」に育てるために今すぐやめる24のタブー』によると、なんと、これは我が子を稼ぐ子にすることから遠ざけるNGワードのひとつなのだそうです。

子どもが自発的に、なにか買いたいものがあるために貯金するのは問題ありません。ですが、親がただ無目的に貯金させることは、無意味だというのです。反対に、子どもの自発性や判断力を奪いかねないのだとか。

お金を目的にしていませんか? お金はあくまでも、なにかを買ったり、実現するための道具ということを忘れないでくださいね。

私たちは、お金を使いながら自分の人生を構築しているといっても過言ではありません。出典(『「稼ぐ子」に育てるために今すぐやめる24のタブー』午堂登紀雄 著/マガジンハウス 刊)