どれだけ貯めるかではなく、どんな風に使うのかが人生そのものなのですね。

そういう意味では、お年玉の管理を親がやることもナンセンスです。めったにない金額を手にするチャンスなのですから、子どもの自主性と興味にまかせて、どんな風に使うのか、見守っていてください。

たとえ、ため息をつきたくなるようなものを買ってきたとしても、あとあと「なんでこんなもの買っちゃったんだろう」と子ども自身が反省し、より計画的にお金を使うことを学ぶ機会ととらえればいいのです。どんな経験も、無駄になることなどひとつもありません。

そもそも稼ぐってなに?

お金を稼ぐことに対するイメージには、どんなものがあるでしょうか。もしかしたら、ネガティブなイメージを抱く人も少なくないかもしれませんね。

特に、たくさんお金を稼ぐことについては、「汚いことをやっているのではないか」「ずるい(うらやましい)」と思ってしまう人もいるのでは?

ですが、そもそもお金を稼ぐことは、悪いことではありません。それどころか、

お金は人からの「ありがとう」が形になったものであり、お金を稼ぐとは「人の問題を解決し、人の夢をかなえ、人から感謝を集められる人間になる」ことなのです。出典(『「稼ぐ子」に育てるために今すぐやめる24のタブー』午堂登紀雄 著/マガジンハウス 刊)

子どもへの金銭教育の原点に、親がお金、そして稼ぐことをどう考えているかを見直すことは意味のあることだと思います。

親がつけさせたい子どもの生きる力とは、つまり、他者といかに共存していくか、といったことに集約されるのではないでしょうか。人は誰もひとりでは生きられませんからね。他者とのつながり方のひとつがお金、とも考えられるかもしれません。

他にも、「アルバイトはダメ」「お金がないからムリ」「あの子とは遊ぶな」などなど、我が子を稼がない子にする危険のある親の口癖・習慣はまだまだあります。

表面的にNGワードを避けるのではなく、この際、親自身のお金に対する信念の棚おろしをすることが、子どもに稼ぐ力を身につけさせる近道かもしれませんよ。

人生100年と言われ、私たちは定年なく働き続けなくてはいけない時代に突入しています。親だってまだまだ稼がないといけませんからね。

新しい時代の金銭感覚を学ぶのに、ぜひ本書を参考にされることをオススメします。