オバケン・ホラープランナーが語るホラー
――どういったところから制作のヒントを得ていますか?
オバケンさん 小さいころからホラー映画が好きで、よく見るのでそうしたところですね。あとは遊びに行った先でヒントを得たり、街を歩いていて見たものだったり、いろいろなところにアイディアがあります。
吉澤ショモジさん 僕は間取り図マニアで、間取りを考えるのが好きなんです。あとはパズルゲームも好きで「迷図」はそこからひらめきました。電化製品を使ったアイディアを取り入れることもありますし、日常全てから発想を得ています。
――ずばり、ホラーの魅力はなんですか?
オバケンさん 映画の世界を疑似体験できることでしょうか。安全な中で、例えばゾンビ映画の世界観に入り込めるというか。戦争がある国には、お化け屋敷ってないと思うんです。平和で安全だからこそ、こういうことができるんですよ。
吉澤ショモジさん 僕もオバケンさんと同じで、非日常を体験できることだと思います。お化け屋敷に来る人はみんなそうなんじゃないかな。いつも同じ毎日ではなくて、刺激が好きな人たちですよね。
――これまで開催されたイベントで一番印象深いエピソードを教えてください。
オバケンさん たくさんありますね~。例えば、女子高生の娘さんがいるお母さんから「ゾンビに追われるのが夢でした。その夢が叶いました!」という感想をもらったんです。その方はオバケンのイベントをとても気に入ってくれて、毎回娘さんと参加してくれて、今ではうちの会社系列の飲食店でも時々働いています(笑)。
実はうちのスタッフの9割は、こんな感じで元お客さんなんですよ。外に向けて募集をしたことはないですね。みんな人を楽しませたい、そのためには自分が楽しむ、という姿勢が共通していると思います。
吉澤ショモジさん 具体的なエピソードというか、お客さんの感想を聞くのが好きなんです。そこで「テーマパークより面白かった!」、「人生が変わった! イベントに来てよかった」って言ってくれる人もいて、嬉しいですよね。
――ホラープランナーをやっていて良かったと思うのは、どんな時ですか?
オバケンさん 映像もそうですが、イメージを実体化するのは面白いです。それから、まだ業界としては開拓されていないというか、ふり幅がありますから。どんどん挑戦ができます。
そして、やっていて自分も楽しいです。理想は『こんな楽しいことしてお金がもらえるの!?』と自分も、働くスタッフも思えるようにすることです。
吉澤ショモジさん 自分が考えたことに共感してもらえて、一生懸命作ったものを楽しんでもらえると、やっていて良かったなぁ、と感じます。
僕たちは日本一接客のいいお化け屋敷を目指しています。積極的にお客さんに声をかけたり、それぞれに合わせた演出をしたり。それで来た人が心から楽しんでくれるのが何よりのやりがいです。
方南町のオバケンは複合施設ではないので、皆さんここだけのために来てくれるんです。そうした人たちの期待は絶対裏切りたくありません。
――ホラーが苦手な人でもお化け屋敷やイベントを楽しむ秘訣を教えてください。
オバケンさん 勇気を出して入ってみるのが一番じゃないですか(笑)。入ってみると想像と違うこともりますから。オバケンの場合はミッションなどの楽しみもありますし、クリアできれば達成感もあります。怖かったけど楽しかった! と思えるかもしれません。
吉澤ショモジさん イベントによっては“半ライス”みたいな『お化け少なめ』というのもできます。ただのお化け屋敷ではなく、オバケンは色々な要素がありますから、チャレンジしてみてくださいね。