中野・方南町にあるウォークスルー型のお化け屋敷「オバケン」。映像制作会社のスタッフが手作りで始めたものだが、そのクオリティの高さ、他のお化け屋敷にはないギミックで多くのファンを獲得している。また、リピーターが多いことも特徴だ。
これまでにないお化け屋敷「オバケン」を作り出すオバケンのホラープランナーとは、一体どんな人物なのだろうか? インタビューで怖さとその魅力に迫った。
ひとりひとり対応を変える
オーダーメイドのお化け屋敷
――「オバケン」とはどういうお化け屋敷なのでしょうか?
オバケンは2012年7月に方南町の住宅街に作られたお化け屋敷です。ミッションクリア型の内容と映像制作会社ならではの映像を使用し、「他に無い物」をコンセプトの一つとして手作りお化け屋敷として始めました。
企画を考えるホラープランナーは、オバケンさんとPV・CM等の映像ディレクターを兼務する吉澤ショモジです。毎年方南町の常設お化け屋敷はリニューアルをしていて、2014年より月曜定休で営業を開始し、頻繁にイベントを起こす流れとなりました。
イベントではキャンプ場を丸ごと使用したゾンビキャンプ、同様にホテルを利用した「オバケンホテル」、映画などのコラボ、テレビ局主催の大型お化け屋敷などです。
おもてなしを大事にした接客やスタッフのフレンドリーさもリピーターに繋がっている部分もあると思います。
出会いは映像の専門学校
二人三脚でつくる“オバケン”
二人の出会いは専門学校。同い年ではあったが、学校ではあまり関わりがなかったそうだ。その後、一緒にPVなどの映像を作り、営業をするようになったという。
――吉澤ショモジさんと組もうと思ったきっかけを教えてください。
オバケンさん 学生時代からずっと一緒で、いろいろ手伝ってもらっていたので自然な流れですね。距離が近づいたきっかけは、一か月ほど一緒にインドに行ったことです。
――吉澤さんの印象を教えてください。
オバケンさん 最初はちょっと怖そうな人かなと思いました(笑)。彼は映像も音楽もやる多才な人ですね。自分は結構ギリギリまで悩むタイプなんですが、彼はアイディアもどんどん出てくる、根っからのクリエイターだと思います。作風も僕とは異なるものを持っていて、補いあっている感じです。
――オバケンさんの印象を教えてください。
吉澤ショモジさん 自分にはないものを持っていますね。僕は駄目なとこだらけなので、すごいなぁと。ちゃんと経営者としての仕事もやっていますし。
――映像制作からホラープランナーになろうと思ったきっかけは何ですか?
吉澤ショモジさん 気づいたらホラープランナーと言われていたんですよ(笑)。最初に『お化け屋敷のつくり方』という本を読んだら、そこに“我々はホラープランナーです”みたいなことが書いてあって、こういう肩書があるのかと。
「じゃあ、僕たちもお化け屋敷作ってるし、ホラープランナーだね」って名乗ってたら、実はホラープランナーと呼ばれる人たちって5人くらいしかいなかったんですよ。後で勝手にホラープランナーを名乗っていたことを謝りました(笑) 。